太陽光発電と消費税増税の関係性
2014年4月より消費税は、5%から8%へと増税になりました。
しかも、この8%というのは経過措置で、実はさらにアップして10%になる予定です。
2014年3月には、家電製品など比較的高額な製品については、
増税前の駆け込み需要といわれるように、消費の増加が見られその後少し反動で消費の落ち込みがありました。
すでに5%から8%に消費税が上がってしまった現在、さらに10%へと上昇する前に、
太陽光発電は導入しておいたほうがよいのでしょうか?
それともあまり気にせず、他の要素を中心に導入時期を考えたほうがよいのでしょうか?
ここでは、太陽光発電と消費税の関係性についてお伝えしたいと思います。
※産業用太陽光発電を導入している方で、消費税の還付についてお知りになりたい方は、
当カテゴリ内の専門記事をご覧ください。このページの下にリンクがあります。
これは、非常に簡単な問題です。
例えば、税別100万円の太陽光発電であれば、税込み108万円だったものが税込み110万円になります。
つまり、2%、100万円当たりで2万円の上昇ということになります。
2014年4月の上昇幅は、5%から8%への上昇だったので、3%でした。
そのときに比べると少ないということができるでしょう。
100万円当たり20,000円なので、わずかといえばわずかですし、多いといえば多く、
最終的に与えるインパクトは、購入者の主観に依存するといってよいでしょう。
たかが2%、されど2%といったところでしょうか。
おそらく消費税が8%から10%に上がるときにも、2014年3月と同等に、
駆け込み需要で、購入する人は多くあることでしょう。
しかし、正直なところ、商品価格が変動する幅として2%というのは、
そんなに大きなものではないということができるのではないでしょうか?
そう考えると消費税の増税よりも、もっと別の購入時期決定要因はあるように思います。
導入時に適用された買取価格が、住宅用で10年間、産業用で20年固定されます。
これは、支払い消費税の影響が、購入時の一回ぽっきりなことを考えると、より影響力が大きいといえるでしょう。
全量買取制度の買取価格は、以下のような推移をしています。
以上のとおりの変遷を見せています。
このように毎年買い取り価格は下落しており、2015年度以降はさらなる下落が予想されています。
では、1円の買取価格の下落は、どのくらいのインパクトがあるのでしょうか?
次のケースで考えたいと思います。
以上のことから、一概には言えませんが、消費税よりも全量買取制度の買い取り価格のほうが、
収益に与えるインパクトは、圧倒的に大きくなる可能性が高いといえます。
ちなみに非課税事業者の場合、消費税を国に支払う必要はありませんので、
そのまま収益として計上することになります。
もちろん、課税業者の場合は、預かり消費税は国に納めなければいけませんので、
消費税が上がろうが下がろうがあまり関係ありません。
しかし、消費税が収益になる非課税事業者においては、
消費税の増税は、かえってメリットになることもあることになります。
※産業用太陽光発電を導入している方で、消費税の還付についてお知りになりたい方は、
当カテゴリ内の専門記事をご覧ください。このページの下にリンクがあります。
しかも、この8%というのは経過措置で、実はさらにアップして10%になる予定です。
2014年3月には、家電製品など比較的高額な製品については、
増税前の駆け込み需要といわれるように、消費の増加が見られその後少し反動で消費の落ち込みがありました。
すでに5%から8%に消費税が上がってしまった現在、さらに10%へと上昇する前に、
太陽光発電は導入しておいたほうがよいのでしょうか?
それともあまり気にせず、他の要素を中心に導入時期を考えたほうがよいのでしょうか?
ここでは、太陽光発電と消費税の関係性についてお伝えしたいと思います。
※産業用太陽光発電を導入している方で、消費税の還付についてお知りになりたい方は、
当カテゴリ内の専門記事をご覧ください。このページの下にリンクがあります。
消費税増税が太陽光発電導入費用に与えるインパクトは?
消費税が増税になると、導入価格は実際にどれくらい上昇するのでしょうか?これは、非常に簡単な問題です。
例えば、税別100万円の太陽光発電であれば、税込み108万円だったものが税込み110万円になります。
つまり、2%、100万円当たりで2万円の上昇ということになります。
2014年4月の上昇幅は、5%から8%への上昇だったので、3%でした。
そのときに比べると少ないということができるでしょう。
100万円当たり20,000円なので、わずかといえばわずかですし、多いといえば多く、
最終的に与えるインパクトは、購入者の主観に依存するといってよいでしょう。
たかが2%、されど2%といったところでしょうか。
おそらく消費税が8%から10%に上がるときにも、2014年3月と同等に、
駆け込み需要で、購入する人は多くあることでしょう。
しかし、正直なところ、商品価格が変動する幅として2%というのは、
そんなに大きなものではないということができるのではないでしょうか?
そう考えると消費税の増税よりも、もっと別の購入時期決定要因はあるように思います。
固定買取制度の買い取り価格の変動が与えるインパクトは?
固定価格買取制度(いわゆる全量買取制度)の買取価格は、毎年変動します。導入時に適用された買取価格が、住宅用で10年間、産業用で20年固定されます。
これは、支払い消費税の影響が、購入時の一回ぽっきりなことを考えると、より影響力が大きいといえるでしょう。
全量買取制度の買取価格は、以下のような推移をしています。
適用年度 | 住宅用太陽光発電 | 住宅用変動幅 | 産業用太陽光発電 | 産業用変動幅 |
---|---|---|---|---|
2012年度 | 42円税込み | ---------- | 40円税別 | ---------- |
2013年度 | 38円税込み | 4円9.5% | 36円税別 | 4円10% |
2014年度 | 37円税込み | 1円2.6% | 32円税別 | 4円11.1% |
2015年度 | ??? | ??? | ??? | ??? |
このように毎年買い取り価格は下落しており、2015年度以降はさらなる下落が予想されています。
では、1円の買取価格の下落は、どのくらいのインパクトがあるのでしょうか?
次のケースで考えたいと思います。
【事例1】
住宅用太陽光発電、6kW導入、年間想定発電量7,500kWh、売電率70%の場合。
購入価格は、kWあたり税別320,000円、総額1920,000円税別の場合。
年間売電量は、7,500kWh×70%=5,250kWh
1円買取価格が下がることで、5,250kWh×1円=5,250円の売電収入の下落になります。
10年間では、5,250円×10年間=52,500円の収益の低下を意味します。
仮に2015年度2円下がったとすると年間10,000円、10年間で105,000円の差が出ることになります。
一方で、消費税が2%増税になると、1920,000×2%=38,400円の差となります。
住宅用太陽光発電、6kW導入、年間想定発電量7,500kWh、売電率70%の場合。
購入価格は、kWあたり税別320,000円、総額1920,000円税別の場合。
年間売電量は、7,500kWh×70%=5,250kWh
1円買取価格が下がることで、5,250kWh×1円=5,250円の売電収入の下落になります。
10年間では、5,250円×10年間=52,500円の収益の低下を意味します。
仮に2015年度2円下がったとすると年間10,000円、10年間で105,000円の差が出ることになります。
一方で、消費税が2%増税になると、1920,000×2%=38,400円の差となります。
【事例2】
産業用太陽光発電、49kWh導入、年間想定発電量61,250kWh。
購入価格は、kWあたり税別300,000円、総額14,700,000円税別の場合。
1円買取価格が下がることで、61,250kWh×1円=61,250円の売電収入の下落になります。
20年間では、61,250円×20年間=1,225,000円の収益の低下を意味します。
仮に2015年度2円下がったとすると年間122,500円、20年間で2,450,000円の差が出ることになります。
一方で、消費税が2%増税になると、14,700,000×2%=294,000円の差となります。
産業用太陽光発電、49kWh導入、年間想定発電量61,250kWh。
購入価格は、kWあたり税別300,000円、総額14,700,000円税別の場合。
1円買取価格が下がることで、61,250kWh×1円=61,250円の売電収入の下落になります。
20年間では、61,250円×20年間=1,225,000円の収益の低下を意味します。
仮に2015年度2円下がったとすると年間122,500円、20年間で2,450,000円の差が出ることになります。
一方で、消費税が2%増税になると、14,700,000×2%=294,000円の差となります。
以上のことから、一概には言えませんが、消費税よりも全量買取制度の買い取り価格のほうが、
収益に与えるインパクトは、圧倒的に大きくなる可能性が高いといえます。
産業用太陽光発電の場合はどうか?
産業用太陽光発電の場合は、全量買取制度の買取価格に別途消費税が付加されます。ちなみに非課税事業者の場合、消費税を国に支払う必要はありませんので、
そのまま収益として計上することになります。
もちろん、課税業者の場合は、預かり消費税は国に納めなければいけませんので、
消費税が上がろうが下がろうがあまり関係ありません。
しかし、消費税が収益になる非課税事業者においては、
消費税の増税は、かえってメリットになることもあることになります。
※産業用太陽光発電を導入している方で、消費税の還付についてお知りになりたい方は、
当カテゴリ内の専門記事をご覧ください。このページの下にリンクがあります。
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