特別償却や即時償却って一体何なんだろう
太陽光発電の導入するメリットの一つとして、特別償却や即時償却できることが
あげられているのを聞いたことはありませんか?
すでに太陽光発電販売業者と接触したことがある方で、
あなたが会社を経営していたり、個人事業主であったりした場合、
聞いたことがあるのではないでしょうか?
特別償却や即時償却とは一体何なのでしょうか?
償却というくらいなので、税制に関することだと想像はできるかもしれません。
ここでは、特別償却や即時償却とはどんなものなのか、詳しく解説しました。
特別償却や即時償却は本当にメリット
特別償却や即時償却とは、グリーン投資減税における優遇措置のひとつです。再生可能エネルギーの普及を促進するために実施されている施策で、
法人や個人事業主が産業用で太陽光発電を導入した場合に適用することができます。
→太陽光発電を設置してグリーン投資減税で節税する方法
特別償却とは、太陽光発電の導入費用のうち30%を初年度に一気に減価償却できるものです。
残りの70%は、初年度を含めた耐用年数期間で償却することになります。
即時償却とは、特別償却をさらに一歩進めて、初年度に100%減価償却を終わらせてしまうというものです。
つまり、消耗品などと同じように、一括で経費算入できるということになります。
これら特別償却や即時償却は、通常であれば耐用年数期間中に減価償却をすることで、
太陽光発電の導入費用を経費として少しずつ計上するものを、初年度にまとめることで、
当初の節税効果を高める効果があります。
最終的には、経費算入できる金額は変わらないので、節税というよりは、税の繰り延べ効果があるのと、
キャッシュフローを改善することができるメリットがあります。
例えば、特別に今年度利益が多くでるような場合には、とても有効だと思います。
また、逆にずっと赤字のような場合には、あまり意味がないということになります。
グリーン投資減税には、この特別償却や即時償却のほかに、中小企業や個人事業主に限定して、
太陽光発電の導入費用の7%を納税額から控除する優遇も選ぶことができます。
特別償却や即時償却の条件
【対象者】青色申告をしている法人、個人が、10kW以上の産業用太陽光発電を導入した場合。
また、対象期間が定められているので、期間内に設置して、設置後一年以内に稼動した場合。
再生可能エネルギー発電設備認定を受けている場合。
この3点を満たす必要があります。
※即時償却は、再生可能エネルギーのうち太陽光発電と風力発電が該当します。
※住宅用太陽光発電の場合(10kW未満)は適用対象外となります。
※設備認定は、全量買取制度の適用を受けるための認定です。
【対象期間】
2013年4月1日→2016年3月31日
ただし、即時償却については、2015年3月31日までとなります。
特別償却や即時償却の申請方法
特別償却や即時償却の適用を受けるためには、確定申告時に、設備認定を行った際の「設備認定申請書の写し」と認定を受けたときに発行される「認定通知書」の2通を添付することが必要になります。
特に難しい手続きをすることなく、利用できる制度となっていますので、
もし、利益が多く出ているようでしたら、活用されることをおススメします。
将来利益が出ないときもあるかもしれませんし、キャッシュフローは、前倒しされるほどメリットが大きくなりますので、
節税額自体よりも、キャッシュフローの観点から、メリットがあるということができると思います。
※税務上のアドバイスは、税理士など有資格者のみが行うことができます。
最終的に確定申告する際には、税理士、税務署に確認されることをおススメします。
決算や確定申告を個人でされている方は、一度税務署にお問い合わせください。
昔と違って、今は税務署の職員の方は非常に親切にいろいろなことを教えてくれます。
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