施工基準は、メーカーによって違うので要注意!
太陽光発電は、どんな場所にでも設置できるわけではありません。
また、どうやって設置してもよいというわけでもありません。
各太陽光発電メーカーは、それぞれの製品の特徴を活かしながら、
安全に設置できるように、設置場所や施工方法などを指定しているのです。
その条件を満たさなければ、太陽光発電メーカーによる保証を受けられなくなってしまいます。
きちんとメーカー保証を受けられるように、施工基準を満たして導入したいものです。
ところが、私たちが事細かにメーカーの施工基準を知ることはできるかもしれませんが、
実際にあなたの設置場所が施工基準を満たしているかどうかを判断するのは容易ではありません。
なぜなら、施工基準はさまざまな要件によって規定される上、高度に専門的な部分も含まれるため、
専門家でなければ、理解できないこともあるのが現状だからです。
また、施工中ずっと工事業者にべったりくっついて一挙手一動まで監視するのは難しい上に、
効率が悪く、さらに施工業者や販売店との関係性も悪くなってしまいます。
以上のような背景から、やはり優良な販売店、施工店と組むことが何より大切で、
相互の信頼関係の中で、工事を依頼することが必要ということができるでしょう。
そうはいっても、施工基準にはどんな項目や指針があるかを理解することは、
非常に大切なことということができると思います。
ここでは、簡単に施工基準例をお伝えしたいと思います。
販売店が取り扱えるメーカーは決まっている
実は、販売店はどのメーカーのシステムでも扱っているわけではありません。施工するにはメーカーの施工研修を受講してIDと呼ばれる、
メーカーによる認定の免許をメーカーごとに取得する必要があります。
先にもお伝えしたように各メーカーは、安全に設置するためにそれぞれに具体的な施工基準を設けているので、
もし販売店が依頼を受けた場所に基準外の要素があれば、施工はできないということになります。
ところが、売上欲しさにその基準を無視して施工を行う業者が後を絶ちません。
また、より工事原価を下げるために、基準を満たさない工事をするところもあります。
施工基準を無視した場合、顧客がそのことを知らなかったとしてもメーカー保証が無効になります。
メーカー保証を受けられないばかりか、最悪の場合、太陽電池の損壊や雨漏りなど、
設置場所やシステムの運用に重大な損害を与えてしまう可能性さえあるのです。
簡単な施工基準例としては以下のようなものがおりますが、実際には瓦の種類や屋根裏のつくりに至るまで
専門家でなければ、判別不能な基準が詳細に定められています。
だからこそ、安心して頼める業者と組む必要があるのです。
具体的な施工基準例
施工基準には、以下のようなものがあります。繰り返しになりますが、基準となる項目や基準値は各メーカーが独自で設置するものです。
ここでは、あくまでも一般的な項目だけを例として紹介しています。
また当初にもお伝えしましたが、施工基準を私たちがすべて理解しようと試みるのは、
非常に非効率的かつ非効果的なことであるので、概要だけ掴んで頂けたらと思います。
【施工場所に関する基準例】
- 築年数‥家が建築後一定年数以下であること(例=築後20年以下)
- 設置高さ‥設置場所の高さが一定以下であること(例=13m以下)
- モジュール設置可能範囲‥屋根の端から一定の距離には設置できないという制限 (例=屋根面の周囲50cmは不可)
- 風速‥地域で決められている風速以下であること(例=風速40m/s以内)
- 塩害‥海岸から一定以上離れていること(例=海岸から500m以上)
- 積雪‥その地域で最大積雪量が一定以下であること(例=200cm以下)
【施工基準例】
住宅用太陽光発電システム設計・施工指針に基づくものです。
※経済産業省HPをご覧ください。
- 太陽電池モジュールは、以下により直接、もしくは架台に固定した状態で、支持物を用いて屋根の構造材(野地板や垂木など)に取り付ける。
- 支持金具、架台、支持金具と架台の結合部及び屋根下地と支持金具の取り付け部などに用いる部材は、屋外での長期間の使用に耐える材料を用いる。
- 支持金具、架台、支持金具と架台の取り付け部は、建築基準法に定める固定荷重や、風圧・積雪・地震などの外力に対して安全性を確保できる強度を有すること。また経年変化、腐食についても考慮する
- 太陽電池モジュール間の電気的接続は、防水コネクタ付きケーブル等を用いて確実に行う
- ケーブルは接続部に張力が加わらないよう適宜保持、固定して施設する
- 太陽電池モジュールは、設置環境において要求される性能、耐久性を満たすものを使用する
以上参考までにご確認いただけたらと思います。
いずれにせよ、大切なことは、いかに優良な販売店と組むことができるか、業者を見極めることができるかです。
この業者の見極めについては、当サイトの別コンテンツ、
高確率で優良な太陽光発電の販売店を見つける方法
にてしっかりとご確認くださるようお願いします。
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