太陽光発電を借金してローンで買う選択は賢明?
借金は、悪いこと
これは、多くの人の潜在意識にあることです。
確かに、借金してまで買う必要のあるものは、
世の中にそんなに多くはないかもしれません。
現在、非常にたくさんの人が多重債務に陥っているといわれます。
2012年で44万人、自己破産者は2011年で10万人だったそうです。
多重債務とはいわないまでも、クレジットカードのリボ払いが多くなって、
カードローンで返済するなど、月々の返済にアップアップしている人は多いでしょう。
あるいは、住宅ローンを組んだ後、リストラにあって収入が激減したなど、
お金を借りることで苦労している人は多いと思います。
そういう背景からすれば、借金はすべきではない、
ということは、非常に理にかなった事柄ということができるでしょう。
しかし、一方で、住宅ローンが組めなければ、マンションも一戸建ても売れません。
大工さんや建設業者さんなんかは、食っていけなくなるでしょう。
また、不動産業も成り立たず、賃貸マンションさえも増えることがないでしょう。
(多くの賃貸住宅はローンによって建築されています。)
住宅ローンに限らず、ほとんどの法人が借金をして運営しています。
法人の場合、キャッシュフローが大切なので、
資金繰りで金融取引をすることは不可欠だからです。
例えば、何かの商品を製造して、販売することを考えたとします。
1億円の商品を作るのに、原材料1,000万円かかり、製造コストが1,000万円、販売コストが1,000万円かかったとします。
全部売れたら7,000万円の利益になるのですが、製造して販売利益を得るのに、
3,000万円先払いしないといけないことになります。
このように、企業活動や投資活動においては、先にお金があること、
つまり、借金をして大きな利益を得ることは非常に大切なことになります。
そもそも、お金を貸す側だって、返済能力のある人にしかお金を貸しません。
いくら利息をもらえるからといって、元金が返ってこなければ、あまり意味がないからです。
以上の背景から、借金はある面はよくある面は悪いということができるでしょう。
そして、そもそも太陽光発電の導入費用としての借金は、
よい性質のものなのでしょうか?悪い性質のものなのでしょうか?
そもそも借金に、よいも悪いもあるのではありません。
借金する人が独自の判断で借金して何かを買うか、借金してまでは買わないか、決めるだけです。
人は、自己の感情を満たすためにものを買うので、
必要性や必要なもの、その基準・優先順位は人それぞれなので、
誰かがとやかくいう必要はないことと思います。
ただし、経済的に効果的かどうかという点からすれば、よい借金と悪い借金があると思います。
ものを買う場合には、次の二つのパターンがあります。
借りて買う場合には、次の理由のうちのどれかが当てはまると思います。
これらのうち、1.は計画的な上に返済能力があるわけなので、問題ない借金といえます。
2.については、内容を熟慮しないといけませんが、基本的にはあまりよくないでしょう。
お金が足らないから借りてものを買うのは、お勧めできません。
お金を蓄えてから買えるようにするのがベストでしょう。
なぜなら、返せなくなる可能性があるからです。
3.の高額だから分割にしたいから借りるというのも、内容を検証する必要がありますが、
経済的な観点から考えれば、場合によってはよいことということができるでしょう。
例えば、家を買う場合現金をためてから購入するのでは遅く、
賃貸住宅の家賃が経費として出ていくため長期的に見ればローンを組んだほうが、
経済的によい上に、生活の満足度を向上させることができます。
また、投資と借金という意味で、不動産投資について考えてみたいと思います。
不動産投資は、マンションやアパートを借金をして購入(あるいは建設)します。
家賃収入でローンや管理費・固定資産税などを支払い、余った分が収益になります。
そして、ローンが終了した時点で家賃収入が全額利益になるということになります。
これだけ見れば非常によいことのように思いますが、家賃収入が入ってこなければ、
ローンの負担を自己資金で賄う必要がありますし、金利が上昇したら、家賃収入と
住宅ローン支払いが逆ザヤになることも考えられます。
そう考えると、不動産投資の場合は、物件の場所や建物をしっかり精査して、
万が一の余力現金を持っていてリスクに対応できるなら、ローンを組むことは問題ないですが、
仮に金利上昇や家賃収入がなくなった際に、返済のために借金をしなくてはいけなくなるようだと、
無理をしたよくない借金ということができます。
借金はリスクを伴う行為なので、リスクをしっかりと回避できるかが、
よい借金と悪い借金の分かれ目ということができるでしょう。
一概にそれは悪い借金ともよい借金ともいえないということがいえます。
例えば、万が一売電収入がシミュレーションどおり入ってこなかったらローンを支払えない場合や、
そもそもそこに太陽光発電を導入するメリットが小さい場合は、借金は悪ということができます。
→太陽光発電で費用対効果を最大化する方法参照ください。
一方で、ソーラーローンを組んで、売電収益や、節電利益が十分でる場合で、
万が一それらの利益が出ない場合、月々の支払い能力があれば、問題ない借金ということができます。
ローンを組んでも利益になるかどうかは、次の計算式で測ることができます。
発電収益 - ローン返済金 ≧ 0
※発電収益は、売電利益と節電利益の合計を指します。
→太陽光発電のメリット(利益)を計算する方法参照ください。
ローンの期間は、最長15年まで組むことができますが、
ローン期間が長いほど支払い金利は多くなるので、できるだけ短い期間で組むことがよいです。
仮に15年ローンで、上記の数値が0以下の場合は、導入を見合わせて吉です。
あまり投資として利益が少ないということができるからです。
【収益計算の具体的な事例】
パナソニックHIT 6kW導入する場合で、費用は195万円、全額ローン、
金利3%で15年返済、年間想定発電量7,200kWh、自家使用割合30%の場合、
2014年度の導入の場合。電気代は1kWhあたり24円とする。
(発電利益)
7,200kWh×30%×24円=51,840円
7,200kWh×70%×37円=186,480円
※2014年度適用の固定買取価格は、1kWhあたり37円適用
年間利益:238,320円 月間利益:19,860円
(月間支払い額)
195万円の15年ローン、金利3%元利金等払いの場合、13,466円
195万円の10年ローン、金利3%元利金等払いの場合、18,829円
(差額=利益)
15年ローンの場合、19,860-13,466=6,394円
10年ローンの場合、19,860-18,829=1,031円
15年ローンだと月間6,394円、年間76,728円もお金が入る予定になり、
10年ローンだと月間1,031円、年間12,372円お金が入ることになります。
しかもこれは、初期投資0円の場合の結果です。
万が一収入が途絶えてもローン返済できるだけのキャッシュフローがあるのであれば、
導入してメリットはあるということができるでしょう。
※太陽光発電は、メーカーと国によって保証された投資です。
太陽光発電システム自体はメーカーが10~25年保証してくれます。
(万が一一定量以上発電しなければ、メーカーが無償で交換・修理してくれます)
発電した電力は、住宅用は余剰電力を10年、産業用は全量を20年、固定価格で買い取ってくれます。
以上のことから、最低でも10年は収入が保証されるので、大きなリスクにはならないでしょう。
→詳しくは、太陽光発電を老後の投資として生きる!をご覧ください。
ただし、メーカー保証はメーカーが存続し続けることが条件です。
また10年目(産業用は20年目)以降、買い取り価格がいくらになるかは未定です。
それらのリスクをどのように考えるかにもよりますが、
リスク自体は非常に小さな投資ということができます。
※10年ローンで組めば、10年で元は取れる計算になるため。
以上のことから、太陽光発電を借金して導入するのは、
毎月の支払いを、発電収益に頼らずに出来るのであればよい借金ということができるでしょう。
しかし、もしそれだけのキャッシュフローがないのであれば、
慎重に検討すべき無謀な借金ということができるでしょう。
これは、多くの人の潜在意識にあることです。
確かに、借金してまで買う必要のあるものは、
世の中にそんなに多くはないかもしれません。
現在、非常にたくさんの人が多重債務に陥っているといわれます。
2012年で44万人、自己破産者は2011年で10万人だったそうです。
多重債務とはいわないまでも、クレジットカードのリボ払いが多くなって、
カードローンで返済するなど、月々の返済にアップアップしている人は多いでしょう。
あるいは、住宅ローンを組んだ後、リストラにあって収入が激減したなど、
お金を借りることで苦労している人は多いと思います。
そういう背景からすれば、借金はすべきではない、
ということは、非常に理にかなった事柄ということができるでしょう。
しかし、一方で、住宅ローンが組めなければ、マンションも一戸建ても売れません。
大工さんや建設業者さんなんかは、食っていけなくなるでしょう。
また、不動産業も成り立たず、賃貸マンションさえも増えることがないでしょう。
(多くの賃貸住宅はローンによって建築されています。)
住宅ローンに限らず、ほとんどの法人が借金をして運営しています。
法人の場合、キャッシュフローが大切なので、
資金繰りで金融取引をすることは不可欠だからです。
例えば、何かの商品を製造して、販売することを考えたとします。
1億円の商品を作るのに、原材料1,000万円かかり、製造コストが1,000万円、販売コストが1,000万円かかったとします。
全部売れたら7,000万円の利益になるのですが、製造して販売利益を得るのに、
3,000万円先払いしないといけないことになります。
このように、企業活動や投資活動においては、先にお金があること、
つまり、借金をして大きな利益を得ることは非常に大切なことになります。
そもそも、お金を貸す側だって、返済能力のある人にしかお金を貸しません。
いくら利息をもらえるからといって、元金が返ってこなければ、あまり意味がないからです。
以上の背景から、借金はある面はよくある面は悪いということができるでしょう。
よい借金と悪い借金
では、何を基準によい借金と悪い借金をわけたらよいのでしょうか?そして、そもそも太陽光発電の導入費用としての借金は、
よい性質のものなのでしょうか?悪い性質のものなのでしょうか?
そもそも借金に、よいも悪いもあるのではありません。
借金する人が独自の判断で借金して何かを買うか、借金してまでは買わないか、決めるだけです。
人は、自己の感情を満たすためにものを買うので、
必要性や必要なもの、その基準・優先順位は人それぞれなので、
誰かがとやかくいう必要はないことと思います。
ただし、経済的に効果的かどうかという点からすれば、よい借金と悪い借金があると思います。
ものを買う場合には、次の二つのパターンがあります。
- 手持ちのお金で買う
- 誰かから借りて買う
借りて買う場合には、次の理由のうちのどれかが当てはまると思います。
- 預貯金が手元から減るのが嫌だから借りる
- お金が足らないから借りる
- 高額なため分割払いにしたいから借りる
これらのうち、1.は計画的な上に返済能力があるわけなので、問題ない借金といえます。
2.については、内容を熟慮しないといけませんが、基本的にはあまりよくないでしょう。
お金が足らないから借りてものを買うのは、お勧めできません。
お金を蓄えてから買えるようにするのがベストでしょう。
なぜなら、返せなくなる可能性があるからです。
3.の高額だから分割にしたいから借りるというのも、内容を検証する必要がありますが、
経済的な観点から考えれば、場合によってはよいことということができるでしょう。
例えば、家を買う場合現金をためてから購入するのでは遅く、
賃貸住宅の家賃が経費として出ていくため長期的に見ればローンを組んだほうが、
経済的によい上に、生活の満足度を向上させることができます。
また、投資と借金という意味で、不動産投資について考えてみたいと思います。
不動産投資は、マンションやアパートを借金をして購入(あるいは建設)します。
家賃収入でローンや管理費・固定資産税などを支払い、余った分が収益になります。
そして、ローンが終了した時点で家賃収入が全額利益になるということになります。
これだけ見れば非常によいことのように思いますが、家賃収入が入ってこなければ、
ローンの負担を自己資金で賄う必要がありますし、金利が上昇したら、家賃収入と
住宅ローン支払いが逆ザヤになることも考えられます。
そう考えると、不動産投資の場合は、物件の場所や建物をしっかり精査して、
万が一の余力現金を持っていてリスクに対応できるなら、ローンを組むことは問題ないですが、
仮に金利上昇や家賃収入がなくなった際に、返済のために借金をしなくてはいけなくなるようだと、
無理をしたよくない借金ということができます。
借金はリスクを伴う行為なので、リスクをしっかりと回避できるかが、
よい借金と悪い借金の分かれ目ということができるでしょう。
太陽光発電をローンで購入すると
そう考えるとソーラーローンを組んで太陽光発電を導入する場合、一概にそれは悪い借金ともよい借金ともいえないということがいえます。
例えば、万が一売電収入がシミュレーションどおり入ってこなかったらローンを支払えない場合や、
そもそもそこに太陽光発電を導入するメリットが小さい場合は、借金は悪ということができます。
→太陽光発電で費用対効果を最大化する方法参照ください。
一方で、ソーラーローンを組んで、売電収益や、節電利益が十分でる場合で、
万が一それらの利益が出ない場合、月々の支払い能力があれば、問題ない借金ということができます。
ローンを組んでも利益になるかどうかは、次の計算式で測ることができます。
発電収益 - ローン返済金 ≧ 0
※発電収益は、売電利益と節電利益の合計を指します。
→太陽光発電のメリット(利益)を計算する方法参照ください。
ローンの期間は、最長15年まで組むことができますが、
ローン期間が長いほど支払い金利は多くなるので、できるだけ短い期間で組むことがよいです。
仮に15年ローンで、上記の数値が0以下の場合は、導入を見合わせて吉です。
あまり投資として利益が少ないということができるからです。
【収益計算の具体的な事例】
パナソニックHIT 6kW導入する場合で、費用は195万円、全額ローン、
金利3%で15年返済、年間想定発電量7,200kWh、自家使用割合30%の場合、
2014年度の導入の場合。電気代は1kWhあたり24円とする。
(発電利益)
7,200kWh×30%×24円=51,840円
7,200kWh×70%×37円=186,480円
※2014年度適用の固定買取価格は、1kWhあたり37円適用
年間利益:238,320円 月間利益:19,860円
(月間支払い額)
195万円の15年ローン、金利3%元利金等払いの場合、13,466円
195万円の10年ローン、金利3%元利金等払いの場合、18,829円
(差額=利益)
15年ローンの場合、19,860-13,466=6,394円
10年ローンの場合、19,860-18,829=1,031円
15年ローンだと月間6,394円、年間76,728円もお金が入る予定になり、
10年ローンだと月間1,031円、年間12,372円お金が入ることになります。
しかもこれは、初期投資0円の場合の結果です。
万が一収入が途絶えてもローン返済できるだけのキャッシュフローがあるのであれば、
導入してメリットはあるということができるでしょう。
※太陽光発電は、メーカーと国によって保証された投資です。
太陽光発電システム自体はメーカーが10~25年保証してくれます。
(万が一一定量以上発電しなければ、メーカーが無償で交換・修理してくれます)
発電した電力は、住宅用は余剰電力を10年、産業用は全量を20年、固定価格で買い取ってくれます。
以上のことから、最低でも10年は収入が保証されるので、大きなリスクにはならないでしょう。
→詳しくは、太陽光発電を老後の投資として生きる!をご覧ください。
ただし、メーカー保証はメーカーが存続し続けることが条件です。
また10年目(産業用は20年目)以降、買い取り価格がいくらになるかは未定です。
それらのリスクをどのように考えるかにもよりますが、
リスク自体は非常に小さな投資ということができます。
※10年ローンで組めば、10年で元は取れる計算になるため。
以上のことから、太陽光発電を借金して導入するのは、
毎月の支払いを、発電収益に頼らずに出来るのであればよい借金ということができるでしょう。
しかし、もしそれだけのキャッシュフローがないのであれば、
慎重に検討すべき無謀な借金ということができるでしょう。
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