世界最大の太陽電池メーカー
サンテックパワーは、世界中で累計2,500万枚以上の太陽電池販売の実績を持つ、グローバルな中国の太陽電池メーカーです。2005年にはニューヨーク証券取引所に上場しています。2011年には年間生産量、年間出荷量、累積設置量の3つで世界1位に輝いています。2006年に日本の中堅太陽電池メーカーの株式会社MSKを買収し、サンテックパワージャパン株式会社として日本での太陽光発電モジュール販売事業をスタートしました。日本で30年以上のキャリアを誇るMSKを母体とすることで、現在、日本で最もシェアを伸ばしている企業の一つです。
主な製品としては、次の3つのシリーズがあります。どれも高品質な単結晶モジュールで、特に新商品のサンクリスタルWem(STP270S-20/Wem)の発電効率は世界最高水準の20.1%を誇ります。また、標準で25年保証を実現しているため、狭い場所でも多くの容量を搭載するのに適しているといえるでしょう。一枚当たりの発電量も最大クラスで270Wというものがあります。
- サンクリスタルWem
- サンクリスタルWd
- ブラックレーベルWdb
ブラックレーベルWdbは、日本の黒瓦を意識して作られたデザイン性の高いモジュールで、 スリムで美しいと評価が高く、発電効率も最大18.5%と高い数値です。STP250S-20/Wdb、STP165S-20/Idb、STP125S-10/Ndbの3つの型番があります。
サンクリスタルWdは、標準サイズのパネルに加えて、ハーフタイプのパネルが準備されているため、設置場所を有効に活用することができます。変換効率も最大で18.8%を誇ります。STP255S-20/Wd、STP130S-10/Ndの2品があります。
先にもお伝えしたとおり、25年の出力保証に加えて、システム機器は10年保証が標準で、有償で15年までロングラン保証が準備されています。また、サンテックパワーモジュールは弱い光でも発電することを強みとしており、曇りの日での発電量が高く、発電シミュレーションの平均119%程度の発電実績があります。
サンテックパワー社とは
サンテックパワーは、2001年に中国で創業し、市場の追い風もあって急激に成長しました。
創業後わずか4年で、世界一上場基準が厳しいといわれるニューヨーク証券取引所において、コーポレートガバナンスなどが評価された結果です。
2011年には、競争過剰な太陽電池市場の流れに耐え切れず、2013年3月には、債務不履行による経営破綻をしましたが、2014年4月に中国の順風光電国債グループが事業を承継して、経営が継続している状態です。一時は、倒産して残されたユーザーの保証はどうなるかと危ぶまれましたが、事業が承継されたことで、とりあえず急場はしのがれたといえるでしょう。
サンテックパワーは実際どうなのか?
サンテックパワーのサンクリスタルWemモジュールは、世界No.1の東芝製単結晶モジュールと同等の発電効率です。
中国製だからとか、日本製だからとかいった理由で、製品を判断することは危険ですが、そのメーカーがどういったメーカーなのかは、ひとつの判断材料としてもよいと思います。例えば、上記のとおり、サンテックパワーは一旦経営破綻していますが、これは業歴の浅い、太陽光発電専業メーカーだったことが原因です。
これが、複数商品を持つメーカーであれば、太陽光が厳しい状態でも、他の商品からの収益で運営していくことができるので、問題なかったと思います。例えば、同じ発電効率を誇る東芝モジュールの場合は、実際は、東芝製パネルといってもアメリカのサンパワー社のOEM供給商品なので、実質的な東芝製ではありません。しかし、販売するのはあくまでも東芝であり、サンパワー社の保証ではなく、東芝の保証がつくことは、私たちユーザーとしては安心な部分ということができるでしょう。
つまり、初期費用がどの程度違うのかという点と、設置されてからどれだけコストがかかって、万が一のリスクがどうなのかを総合的に判断することが必要になるということになるのです。
→この当たりのことについては、太陽光発電で費用対効果を最大化する方法をご確認ください。
また、同じ発電効率で、同じ単結晶モジュールであっても、パネルの作りによって、実際に設置した際の発電量は異なってきます。
それぞれの構造が違うことが原因です。
しっかりと見積もりとシミュレーションを見比べて、よりあなたの設置場所にあった太陽光発電システムを導入することをおススメします。
そのために、最大のパートナーとなる販売店をしっかりと選ぶことが大切になります。
→高確率で優良な太陽光発電の販売店を見つける方法をご参照ください。
世界シェアNo.1を誇った中国サンテックパワー|太陽光発電のいろはみちしるべ関連ページ
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