10kW以上の産業用太陽光発電のメリットが大きくなるわけ
太陽光発電は、10kW以上の規模で設置することで、
全量買取制度上の【産業用太陽光発電】の適用を受けることができます。
2012年7月以降特に産業用太陽光発電は、住宅用に比べても大きく普及してきました。
これは、太陽光発電の中でも10kW以上の産業用で導入することで、
メリットが非常に大きくなることを意味していると考えられます。
では、【産業用】で導入することは、【住宅用】で導入することに比べて、
どんなメリットがあるのでしょうか?
詳しく解説してみました。
出典:矢野経済研究所発表資料
まず、10kW以上か未満かということです。
10kW以上の太陽光発電を産業用太陽光発電といい、10kW未満のものを住宅用太陽光発電といいます。
導入する設備は、50kW未満では容量の違いだけでほとんど変わりはありません。
※50kW以上になると自家用電気設備の扱いを受け、法律的に50kW未満と大きく異なってきます。
キュービクルと設備を導入する必要も出てきますし、専任の電気保安技術者も設置しなくてはいけなくなります。
→詳しくは、50kW以上の産業用太陽光発電を導入する場合をご参照ください。
ただし、適用できる制度の内容が変わってきます。
いわゆる全量買取制度、【固定価格買取制度】の適用です。
基本的には、全量買取制度は全量買取といわれるだけあって、
太陽光発電によって作られたすべての電力が買い取られるような内容になっています。
しかし、10kW未満の住宅用については特例で、発電した電力は、
まず自家使用され、余った分=余剰電力が売電されることになっているのです。
そして、【産業用】の場合の固定買取期間は20年なのに対して、
【住宅用】の場合の固定買取期間は、10年となっています。
買取価格については、適用を受けた年度の価格が【該当期間】適用されるのですが、
各年度の適用で、それぞれ次のようになっています。
通常平均的な家庭で電力を購入する場合の単価が24円/kWh程度だということを考えると、
できるだけ自家使用するよりも売電したほうがお得ということができます。
【産業用】と【住宅用】全量買取制度の適用についてのまとめ
そもそも産業用と住宅用では、規模の違いが決定的な違いなので、
どちらになるかは、太陽光発電の設置面積に完全に依存することになります。
→太陽光発電のデメリット6:太陽電池を設置する際の面積の問題参照ください。
しかし、もし50㎡以上の設置面積を持っていて、産業用か住宅用どちらも選べる場合、どうすればよいでしょう?
基本的な、太陽光発電を導入する目的にもよると思いますが、どちらが経済的にメリットがあるか、
と問われたら、私は迷わず【産業用太陽光発電】と答えるでしょう。
確かに2014年度に導入した場合、買い取り価格は住宅用よりも産業用のほうが安く設定されています。
しかし、産業用の場合、消費税が別途支払われます。
なので、消費税が8%だと実質的には34.56円/kWh、10%だと35.2円/kWhになるのです。
そして、固定買取期間が20年なのも計算しやすく大きい上に、
全量買取という点も大きなポイントになります。
以上の背景から、【住宅用】か【産業用】か選べるのでしたら、基本的には【産業用】で導入することをおススメします。
※ただし、経済的な観点のみからみた場合
パネルを設置することができる場合は、合算して産業用の適用を受けることができるようになります。
しかし、その場合架台や配線等で通常より設置工事費用が余分にかかることになります。
その場合は、トータルでかかる費用と得られるリターンを計算して、
より費用対効果が大きいほうを選ぶようにしましょう。
例えば、屋根の上だけだったら8kWしか導入できないけれど、
倉庫やカーポートの上にも設置したら合計で10kW以上設置できるとします。
以上のケースで、例えば自宅の屋根だけだったら1kWあたり30万円で設置できるのが、
倉庫やカーポートの上に設置したとすると40万円/kWになったとします。
そうなると当然、費用対効果が悪くなるので、だったら自宅の屋根の上だけでよいという話になります。
いずれにせよ、費用対効果を綿密に計算してどうするかを判断するようにしましょう。
→詳しくは、太陽光発電で費用対効果を最大化する方法をご覧ください。
全量買取制度上の【産業用太陽光発電】の適用を受けることができます。
2012年7月以降特に産業用太陽光発電は、住宅用に比べても大きく普及してきました。
これは、太陽光発電の中でも10kW以上の産業用で導入することで、
メリットが非常に大きくなることを意味していると考えられます。
では、【産業用】で導入することは、【住宅用】で導入することに比べて、
どんなメリットがあるのでしょうか?
詳しく解説してみました。
出典:矢野経済研究所発表資料
住宅用と産業用太陽光発電の違い
住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電の根本的な違いは、まず、10kW以上か未満かということです。
10kW以上の太陽光発電を産業用太陽光発電といい、10kW未満のものを住宅用太陽光発電といいます。
導入する設備は、50kW未満では容量の違いだけでほとんど変わりはありません。
※50kW以上になると自家用電気設備の扱いを受け、法律的に50kW未満と大きく異なってきます。
キュービクルと設備を導入する必要も出てきますし、専任の電気保安技術者も設置しなくてはいけなくなります。
→詳しくは、50kW以上の産業用太陽光発電を導入する場合をご参照ください。
ただし、適用できる制度の内容が変わってきます。
いわゆる全量買取制度、【固定価格買取制度】の適用です。
全量買取制度の適用の違いについて
全量買取制度における【住宅用】と【産業用】の大きな違いは、大きくわけると次の3点です。- 買い取り期間の違い
- 買い取り価格の違い
- 全量買取と余剰買取の違い
基本的には、全量買取制度は全量買取といわれるだけあって、
太陽光発電によって作られたすべての電力が買い取られるような内容になっています。
しかし、10kW未満の住宅用については特例で、発電した電力は、
まず自家使用され、余った分=余剰電力が売電されることになっているのです。
そして、【産業用】の場合の固定買取期間は20年なのに対して、
【住宅用】の場合の固定買取期間は、10年となっています。
買取価格については、適用を受けた年度の価格が【該当期間】適用されるのですが、
各年度の適用で、それぞれ次のようになっています。
- 2012年度導入の場合、【産業用】【住宅用】共に42円/kWh(税込み)
- 2013年度導入の場合、【産業用】36円/kWh(税別)、【住宅用】38円/kWh(税込み)
- 2014年度導入の場合、【産業用】32円/kWh(税別)、【住宅用】37円/kWh(税込み)
通常平均的な家庭で電力を購入する場合の単価が24円/kWh程度だということを考えると、
できるだけ自家使用するよりも売電したほうがお得ということができます。
【産業用】と【住宅用】全量買取制度の適用についてのまとめ
- 買い取り期間・・・【産業用】20年【住宅用】10年
- 買い取り価格・・・2014年度適用の場合【産業用】32円/kWh(税別)、【住宅用】37円/kWh(税込み)
- 【産業用】全量買取で【住宅用】余剰買取
産業用と住宅用ではどちらがよいか
では、住宅用と産業用ではどちらがよいでしょうか?そもそも産業用と住宅用では、規模の違いが決定的な違いなので、
どちらになるかは、太陽光発電の設置面積に完全に依存することになります。
→太陽光発電のデメリット6:太陽電池を設置する際の面積の問題参照ください。
しかし、もし50㎡以上の設置面積を持っていて、産業用か住宅用どちらも選べる場合、どうすればよいでしょう?
基本的な、太陽光発電を導入する目的にもよると思いますが、どちらが経済的にメリットがあるか、
と問われたら、私は迷わず【産業用太陽光発電】と答えるでしょう。
確かに2014年度に導入した場合、買い取り価格は住宅用よりも産業用のほうが安く設定されています。
しかし、産業用の場合、消費税が別途支払われます。
なので、消費税が8%だと実質的には34.56円/kWh、10%だと35.2円/kWhになるのです。
そして、固定買取期間が20年なのも計算しやすく大きい上に、
全量買取という点も大きなポイントになります。
以上の背景から、【住宅用】か【産業用】か選べるのでしたら、基本的には【産業用】で導入することをおススメします。
※ただし、経済的な観点のみからみた場合
自宅の屋根と庭やカーポート、倉庫などをあわせる場合
仮に自宅の屋根に設置するだけでは10kWまで導入できないけれど、庭や倉庫、カーポートの上にパネルを設置することができる場合は、合算して産業用の適用を受けることができるようになります。
しかし、その場合架台や配線等で通常より設置工事費用が余分にかかることになります。
その場合は、トータルでかかる費用と得られるリターンを計算して、
より費用対効果が大きいほうを選ぶようにしましょう。
例えば、屋根の上だけだったら8kWしか導入できないけれど、
倉庫やカーポートの上にも設置したら合計で10kW以上設置できるとします。
以上のケースで、例えば自宅の屋根だけだったら1kWあたり30万円で設置できるのが、
倉庫やカーポートの上に設置したとすると40万円/kWになったとします。
そうなると当然、費用対効果が悪くなるので、だったら自宅の屋根の上だけでよいという話になります。
いずれにせよ、費用対効果を綿密に計算してどうするかを判断するようにしましょう。
→詳しくは、太陽光発電で費用対効果を最大化する方法をご覧ください。
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