太陽光発電の今後についての考え方とは?
太陽光発電の導入を検討している方にとって、
太陽光発電は今後伸びる可能性があるかどうかは、
非常に関心の高い事象ではないでしょうか?
当サイトでは、太陽光発電市場や全量買取制度の行く末など、
今後の動向は予想してきました。
矢野経済研究所の予測や太陽光発電協会の発表、さまざまな太陽光発電に関するニュースや
行政の動向、さらには太陽光発電とは異なる経済全体の動向まで含めて、情報網を張り巡らせ、
あらゆる角度から分析しているつもりです。
詳しくは、当カテゴリ内の次の記事をご参照ください。
各情報ソースによって産業用分野についての考え方は異なります。
それは、全量買取制度の優遇度合いが、今後どうなるか不明な点が原因で、
情報ソースによって伸びるか縮小するかの意見がわかれるところなのです。
そんな中で、さらに面白いニュースが飛び込んできました。
九州電力が、10kW以上の産業用太陽光発電の接続申請を当面凍結するというものです。
報道された日には、検討中途ありましたが、25日には当面申請を保留=受け入れないと正式に発表しました。
これは、九州電力管内で設備認定を行う産業用太陽光発電事業者が殺到しており、
このまま設備認定した太陽光発電所がすべて運営した場合に、九州電力管内の需給バランスが乱れることが理由とされています。
一部有識者の話では、川内原子力発電所の再稼動の正当性をなくすからではないのか、
といった憶測を呼んでいますが、ここでは怖いので触れないで置こうと思います。
少なくともいえることは、事実=九電が設備認定を当面保留にするということから、
今後どうなっていくのかということを予測することのみです。
現在、現状を把握して経済産業省と連携して対応を協議しているとのことで、今後どうなるかを見守る必要があります。
そもそも全量買取制度のは、再生可能エネルギーで発電された電力を電力会社が全量買い取ることを、
法律で定めたものですが、電力の安定供給に支障が出る場合などには受け入れを制限できるとも定めています。
ただし、注意すべき点は、すでに設備認定を受けている太陽光発電によって作られた電力の買取を拒むものではない、ということです。
電力会社の電力網は、発電所から変電所や分電所を通って、各家庭・事業所に送電されます。
基本的に蓄電機能は乏しいので、作られた電力が電線網に一定電圧で満たされている状態で、
電気が電圧の高いほうから低いほうへ流れる仕組みを利用して、買電、売電が行われています。
今回九州電力が今後の設備認定を新規分は保留にすると回答したのは、
今設備認定が降りている物件のすべてが稼動した場合に、日中太陽光発電による電力が電線網に逆潮流して、
大きく電圧を上げてしまった場合に、今後設備認定した分の電力がうまく売電できなくなったり、
日中のみ供給過剰状態になって、夜間のみ火力発電や原子力発電が稼動するようなアンバランスが生じる可能性がある、
と判断したからであって、現在設備認定されているものがすべて稼動した場合を想定しているに過ぎません。
実際には、2014年5月末のデータで、すでに設備認定を受けていて、まだ稼動していない案件は、
なんと全国で5万8,477MWにも上ることから、今後どうなるかはわかりません。
【参考資料】
出典:資源エネルギー庁発表 都道府県別認定・導入量
出典:資源エネルギー庁発表 都道府県別認定・導入量
出典:供給力は資源エネルギー庁発表の「2014年度夏季の電力需給見通しについて」を参照
おそらく設備認定を受けているすべての案件が稼動することはないでしょう。
むしろ、全量買取制度の買取単価が下がる前に駆け込みで設備認定を受けたケースの中では、
2012年度の設備認定が多く取り消されたように、今後たくさん取り消されるケースも多いでしょう。
現状は、普及の加速が激しいこともあって、ある面抑制する形で今回の発表がありましたが、
この一つの事例を持って今後の太陽光発電の流れを悲観するのは早計です。
国や地方、原子力や化石燃料団体たちの思惑をしっかりと深いところで見据えて、
冷静に判断していくことが大切でしょう。
「本当に太陽光発電だけで九州電力管内のすべての電力の需要を満たせると思いますか?」
ここから先は、いろいろな事情もあるので、差し控えますが、よく考えてみるとわかりやすいでしょう。
また、最低でも需給バランスをくずさない範囲で、調整はかけれると思いますので、
少なくとも九州電力管内でも、住宅用太陽光発電は今後も設備認定を受けることでしょう。
実際に、九州電力管内以外は、まだまだ供給余地が大いに残っています。
九州電力の今後の対応は目を離せませんが、全体的にはあまり気にすることなく、従来の予測どおり、
太陽光発電は2020年程度まではどんどん伸びていくと考えてよいでしょう。
太陽光発電は今後伸びる可能性があるかどうかは、
非常に関心の高い事象ではないでしょうか?
当サイトでは、太陽光発電市場や全量買取制度の行く末など、
今後の動向は予想してきました。
矢野経済研究所の予測や太陽光発電協会の発表、さまざまな太陽光発電に関するニュースや
行政の動向、さらには太陽光発電とは異なる経済全体の動向まで含めて、情報網を張り巡らせ、
あらゆる角度から分析しているつもりです。
詳しくは、当カテゴリ内の次の記事をご参照ください。
- 太陽光発電は今後どうなるか?2015年度以降の将来予測
- 全量買取制度の太陽光発電への適用は2015年度以降どうなる?
- 太陽光発電協会の予想|2020年以降市場の伸びは鈍化する
- 太陽光発電の市場規模|矢野経済研究所資料からみる今後の動向
各情報ソースによって産業用分野についての考え方は異なります。
それは、全量買取制度の優遇度合いが、今後どうなるか不明な点が原因で、
情報ソースによって伸びるか縮小するかの意見がわかれるところなのです。
そんな中で、さらに面白いニュースが飛び込んできました。
九州電力が再生可能エネルギーの買取を中断と報道される
これは、2014年9月20日の新聞各社が一斉に報じたもので、九州電力が、10kW以上の産業用太陽光発電の接続申請を当面凍結するというものです。
報道された日には、検討中途ありましたが、25日には当面申請を保留=受け入れないと正式に発表しました。
これは、九州電力管内で設備認定を行う産業用太陽光発電事業者が殺到しており、
このまま設備認定した太陽光発電所がすべて運営した場合に、九州電力管内の需給バランスが乱れることが理由とされています。
一部有識者の話では、川内原子力発電所の再稼動の正当性をなくすからではないのか、
といった憶測を呼んでいますが、ここでは怖いので触れないで置こうと思います。
少なくともいえることは、事実=九電が設備認定を当面保留にするということから、
今後どうなっていくのかということを予測することのみです。
現在、現状を把握して経済産業省と連携して対応を協議しているとのことで、今後どうなるかを見守る必要があります。
そもそも全量買取制度のは、再生可能エネルギーで発電された電力を電力会社が全量買い取ることを、
法律で定めたものですが、電力の安定供給に支障が出る場合などには受け入れを制限できるとも定めています。
ただし、注意すべき点は、すでに設備認定を受けている太陽光発電によって作られた電力の買取を拒むものではない、ということです。
電力会社の電力網は、発電所から変電所や分電所を通って、各家庭・事業所に送電されます。
基本的に蓄電機能は乏しいので、作られた電力が電線網に一定電圧で満たされている状態で、
電気が電圧の高いほうから低いほうへ流れる仕組みを利用して、買電、売電が行われています。
今回九州電力が今後の設備認定を新規分は保留にすると回答したのは、
今設備認定が降りている物件のすべてが稼動した場合に、日中太陽光発電による電力が電線網に逆潮流して、
大きく電圧を上げてしまった場合に、今後設備認定した分の電力がうまく売電できなくなったり、
日中のみ供給過剰状態になって、夜間のみ火力発電や原子力発電が稼動するようなアンバランスが生じる可能性がある、
と判断したからであって、現在設備認定されているものがすべて稼動した場合を想定しているに過ぎません。
実際には、2014年5月末のデータで、すでに設備認定を受けていて、まだ稼動していない案件は、
なんと全国で5万8,477MWにも上ることから、今後どうなるかはわかりません。
【参考資料】
出典:資源エネルギー庁発表 都道府県別認定・導入量
出典:資源エネルギー庁発表 都道府県別認定・導入量
出典:供給力は資源エネルギー庁発表の「2014年度夏季の電力需給見通しについて」を参照
実際どうなっていくのか?
以上のように、設備認定状況だけを見ると今後少なくとも産業用太陽光発電の伸びは少ないということがいえますが、おそらく設備認定を受けているすべての案件が稼動することはないでしょう。
むしろ、全量買取制度の買取単価が下がる前に駆け込みで設備認定を受けたケースの中では、
2012年度の設備認定が多く取り消されたように、今後たくさん取り消されるケースも多いでしょう。
現状は、普及の加速が激しいこともあって、ある面抑制する形で今回の発表がありましたが、
この一つの事例を持って今後の太陽光発電の流れを悲観するのは早計です。
国や地方、原子力や化石燃料団体たちの思惑をしっかりと深いところで見据えて、
冷静に判断していくことが大切でしょう。
「本当に太陽光発電だけで九州電力管内のすべての電力の需要を満たせると思いますか?」
ここから先は、いろいろな事情もあるので、差し控えますが、よく考えてみるとわかりやすいでしょう。
また、最低でも需給バランスをくずさない範囲で、調整はかけれると思いますので、
少なくとも九州電力管内でも、住宅用太陽光発電は今後も設備認定を受けることでしょう。
実際に、九州電力管内以外は、まだまだ供給余地が大いに残っています。
九州電力の今後の対応は目を離せませんが、全体的にはあまり気にすることなく、従来の予測どおり、
太陽光発電は2020年程度まではどんどん伸びていくと考えてよいでしょう。
太陽光発電は今後伸びる可能性はあるか?関連ページ
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