太陽光発電市場は、2020年度まで順調に拡大していく
出典:スマートジャパン
太陽光発電協会が、今後の太陽光発電市場の見通しを発表しました。
上記グラフが、その内容です。
このグラフによると太陽光発電は、2018年まで市場の急拡大が続き、2022年ころから、
導入量が減少していくことが示されています。
この背景にあるのは、全量買取制度によるバックアップと太陽光発電システム自体の性能向上があり、
拡大が鈍化する背景には、太陽光発電用地の不足が上げられています。
確かにグラフをよく見てみると、住宅用太陽光発電は常に一定量で安定しているのに対して、
産業用太陽光発電の動向が大きく変わっていることがわかります。
特に1MkW以上のメガソーラーについては、2022年以降は、住宅用以下の水準で、
低位置で安定していくのがわかります。
これは、まさに、1MkWという広大な面積が必要とされることが理由と見てよいでしょう。
また、1M以下の産業用については、2018年度を境に拡大速度が低下して、
2022年度で下げ止まって、また緩やかに拡大していく予想となっています。
限られた面積に設置するケースでは、市場ニーズが2018年までで一巡することを想定していると考えられます。
太陽光発電協会とは?
太陽光発電協会は、正式名称を一般社団法人太陽光発電協会といい、主に太陽光発電メーカーによって組織される法人です。英語表記のJapan Photovoltaic Energy Associationを略してJPEAと呼ばれています。
主に、太陽光発電普及拡大センター(J-PEC)を運営することで、補助金の受付等を担っていました。
現在は、太陽光発電導入支援補助金がなくなったので、その役割を終えましたが、
太陽光発電に関するさまざまな取り組みをしています。
組織を見ると日本の主要太陽光発電メーカーは、すべて理事になっており、
補助金の受付窓口をするくらい国との関係性も深いことがわかります。
1987年に太陽光発電懇話会といして設立され、2000年から太陽光発電協会として活動、
2008年に法人が設立されている、非常に歴史のある協会です。
予測の制度はいかに?
これだけ歴史が深くて、公的な組織とも関係深い組織の予測なので、制度はかなり高いことが想定されます。従来の矢野経済研究所発表の資料と比べると、より市場は拡大すると見込まれるようです。
【参考】
出典:矢野経済研究所発表資料
※当サイト産業用太陽光発電のメリットやデメリットについて書いた記事に掲載した資料です。
太陽光発電協会の発表が2014年8月のことなので、2015年度以降も全量買取制度の買い取り価格は、
住宅用はもちろん産業用でも、優遇度合いはある程度見込めると考えてよいでしょう。
そうなると、私の予測全量買取制度の太陽光発電への適用は2015年度以降どうなる?に記載した、
来年度以降の予測よりもより見通しのよいものとなるといえるでしょう。
一介の太陽光発電アドバイザーの予測よりは、太陽光発電メーカーが集まって運営する、
半分公的な機関である太陽光発電協会の予測のほうが制度は高いに違いないでしょう。
しかし、一方で、再生可能エネルギー賦課金の上昇はどう対処するかという点や、
太陽光発電に編重した全量買取制度の運用を見直す動きも見逃せません。
もしかしたら、大判狂わせがあるかもしれませんので、
私の予測は、私の予測としてそのまま保持していくことにします。
2030年度太陽光発電は、どれだけ地球環境に貢献しているか
この予測によると2030年度の累積太陽光発電の発電容量は、1億kWを超えるとなっています。1億kWの太陽光発電といわれてもぴんとこないと思いますので、
化石燃料使用量の削減量で表現したいと思います。
下の図をご覧ください。
出典:スマートジャパン
この図からわかることは、2030年度1億kWの太陽光発電が達成されると、
国内で作られる電力に占める太陽光発電の割合は、12%にも及び、節減される化石燃料は、
金額換算で1兆円を超すことになります。
CO2の排出量も11%も削減することになります。
また、その導入シナリオを以下のようにまとめています。
全量買取制度の優遇、太陽光発電の流通価格の低下、電力の自由化、インフラ制度の発展と、
段階を経て導入動機自体が変わることで、市場が拡大していると見込んでいるようです。
出典:スマートジャパン
いずれにせよ、太陽光発電市場は、これからの拡大が非常に楽しみということができるでしょう。
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