太陽光発電のいろは「みちしるべ」
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太陽光発電における損益分岐点の考え方

陽光発電を導入して、一体何年で元が取れるようになるのか・・・。

太陽光発電の設置費用を、太陽光発電で得られる利益で賄うことができるようになる時点。

それが、いわゆる損益分岐点ということができます。

当サイトでは、導入費用を10年以内に回収できること(年利回り10%)が、
太陽光発電を導入する判断基準と案内しています。

それは、言い換えれば損益分岐点が10万円であるということができます。

ここでは、太陽光発電を導入する際の損益分岐点についてお伝えしたいと思います。

損益分岐点の計算方法

損益分岐点とは、そもそも何なのでしょうか?

どうしたら損益分岐点を計算することができるのでしょうか?

損益分岐点とは、「損」と「益」を分ける点を指します。

一般的には、投資費用であったり、得られる利益だったり、時期だったり、
指標はさまざまですが、「ここから先は利益」というふうな損得を分ける点を指します。

太陽光発電の場合は、設置場所によって1kWあたりの発電量が異なるので、
導入価格と発電量が完全には比例関係にはなく、場所の条件に左右されることから、
一概に導入価格や発電量で、損益分岐点を求めることは難しくなっています。

そのため、導入からの期間で、損益分岐点を求めようというわけです。

太陽光発電の損益分岐点の求め方は、次の通りです。

損益分岐点=年間想定発電利益÷初期費用
※年間想定発電利益は、次の式で表すことができます。
年間想定発電量×自家使用割合×使用電力単価+年間想定発電量×売電割合×売電価格
※産業用太陽光発電の場合は、年間想定発電量×売電価格+消費税
※発電利益は、実際の売電価格からメンテナンス費用等を差し引いたものになります。

この計算式を用いることで、一体何年で初期費用を回収できるのか目安を見ることができます。

つまり、その点が損益分岐点ということになります。

この期間が短ければ短いほど、損益分岐点は早くやってくるので、おトク度は高くてリスクが低く、
この期間が長ければ長いほど、元をとるまで時間がかかるためおトク度が低くリスクが高いことになります。

パワーコンディショナーが概ね10年程度の寿命だということ、
ソーラーパネルが20年以上は耐久することが期待できること、
住宅用太陽光発電の固定価格買取期間が10年であることから、
私は、損益分岐点が10年程度以下であることが導入判断の目安と考えています。

ただし、厳密にはメンテナンス費用がかかったり、発電量は毎年違ってくるので、
シミュレーションどおりにはいきませんが、大体の目安として理解することができます。

損益分岐点の公式を・各規模における適用例

では、具体的に損益分岐点を求める公式を使用する例を紹介したいと思います。

ローンを活用する場合や産業用の場合ではどうかといった状況に応じた適用方法についても、
各ケースにわけて事例を紹介したいと思いますので、参考にされてください。

【10kW未満住宅用太陽光発電の場合】
いわゆる住宅用太陽光発電の場合、作られた電力は、まずは自家使用されて、余った分が、
売電されるため、計算方法が若干ややこしくなります。

例えば、5kWの太陽光発電を170万円で購入し、毎年の発電量が6,000kWhだった場合で、
自家使用割合が30%で、2014年度の買取制度適用だったケースは次のように計算します。
また、家庭で使用する電力の価格は、1kWhあたり24円と仮定します。

170万円÷(6,000kWh×30%×24円/kWh+6,000kWh×70%×37円/kWh)=8.56年

損益分岐点は、8年7ヶ月くらいということができます。

つまり、この場合おおよそ8年半で初期費用を回収できるということができるわけです。

住宅用太陽光発電の場合、自宅での電力の使い方も大きく損益分岐点を左右してきます。

発電した電力は、できるだけ売電したほうが利益が大きくなり、損益分岐点が早くきますので、
ライフスタイルの中で、日中に使用する電力をできるだけ少なくすることが必要になります。

【10kW以上の産業用太陽光発電で50kW未満の低圧の場合】
産業用太陽光発電は、全量買取が適用になるので、計算は非常にシンプルになります。

ただし、若干規模が大きくなるので、メンテナンス費用をしっかりと計算しておくことが重要になります。

家庭用の場合、メンテナンスは販売店が無料で対応してくれたりしますが、産業用はしっかりと経費として、
導入前に計算して、ランニングコストとして計上しておいて吉です。

例えば、20kWの太陽光発電を600万円で導入する場合で、年間想定発電量が24,000kWhだった場合で、
2014年度の固定買取価格適用、メンテナンス費用が年間10万円だった場合。

600万円÷(24,000kWh×32円×1.08%-100,000円)=8.23年

損益分岐点は、おおよそ8.23年程度ということができます。

つまり、毎年のランニングコストとしてメンテナンス費用を10万円かけても、8年ちょっとで元が取れる計算になります。

50kW以上の高圧になるといろいろと制約が出てくるため、私は50kW未満の低圧をおススメしています。

さらに余裕がある人は、200kWを大きく超えていくような形も一つと思います。
産業用太陽光発電を50kW未満の低圧連係で導入するメリット参照ください。

【50kW以上2,000kW未満の高圧の太陽光発電の場合】
50kW以上の高圧で太陽光発電を導入する場合、一般電気工作物から自家用電気工作物に適用が変わるため、
さまざまな余分な費用がかかることになります。
→詳しくは、50kW以上高圧・特別高圧で産業用太陽光発電導入するメリットを参照ください。

なお、初期投資額も大きくなってくることから、ここで掲載している簡易な数式ではなく、
しっかりと個別の要件も加味したシミュレーションを最初からすることをおススメします。

もちろん、上記の式に当てはめても簡易な計算はできますが、50kW以上になると、
基本的には損益分岐点は10年未満にはなってくるので、あまり数式の意味がなくなってしまいます。

できるだけ安く、できるだけ多く発電する観点を探るようにしましょう。
太陽光発電10kW以上で導入するメリット【産業用】参照ください。

【2,000kW以上の特別高圧の場合】
さらに2,000kW以上の特別高圧と呼ばれる太陽光発電所は、メガソーラーとも呼ばれ、
電力会社の受け入れ体制等まで、非常に綿密な計画が要求されるようになります。

導入価格も数億円単位以上の額になるため、上記のような簡易な数式を使う意味がますますなくなります。

細かく販売店と打ち合わせをして、収益を最大化するようにしてみてください。

【ローンで購入する場合】
ローンを組んで太陽光発電を導入する場合は、いずれの場合も初期費用にプラスで支払い利息がかかってきます。

ただし、ローンの場合は、初期費用を一括で支払うのではなく、毎月の売電収入の中から、返済することになるので、
基本的には、つぎのような考え方で大丈夫だと思います。

毎月の返済額+年間必要になる費用 ≦ 想定発電利益

この場合、左側の出費のほうはできるだけ多めにかかることを想定して計算します。

逆に、想定発電利益は少し少なめに想定します。

ローン期間が15年程度であれば、この数式通りに行けば、あなたは無料で太陽光発電を購入したことになります。

ただし、初期費用の一部を頭金として支払う場合は、次のように計算するとよいです。

毎月の返済額+年間必要になる費用 ≦ 想定発電利益-頭金÷ローン期間

これは、初期費用を頭金で支払ったことを数式の中で表現したものです。

以上を参考に、ご検討ください。

なお、併せて以下のページをご覧いただくことをおススメいたします。



太陽光発電を導入した際の損益分岐点を知る|何年で元がとれるか関連ページ

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