太陽光発電のいろは「みちしるべ」
MENU

確実に太陽光発電は冬、発電量が減ってしまいます。

太陽光発電の月別発電量
出典:独立行政法人産業技術総合研究所HPより
は、一年の中でもっとも日照時間の短い季節です。

16時くらいから暗くなり始めますし、朝は6時くらいまで真っ暗です。

一年で一番日照時間が長いのが夏至で、一番短いのが冬至です。

夏至の日照時間は、おおよそ14時間35分くらいです。
(2012年6月21日夏至の東京の日照時間です。)

一方で、冬至は日照時間が、おおよそ9時間45分くらいです。
(2012年12月21日冬至の東京の日照時間です。)

合計4時間50分も違うことになります。

当然、夏至に比べて冬至は、発電量が少なくなります。

冬至は一番日照時間が短く、夏至は一番日照時間が長いわけなので、
冬と夏の差の最大値が4時間50分で毎日ではありませんが、
総じて冬は年間を通して日照時間が短いので、もっとも発電量は少なくなるのです。

日本海側はさらに雪の影響が

太平洋側では冬は晴天のことが多いので、それでも発電量はある程度見込めます。

太陽光パネルの特性として、暑さによって発電効率が低下することを考えると、
発電効率自体は、夏に比べると冬のほうが高くなるので、
時間に比例して発電量が減るというわけではありません。

一定以上は発電することになります。

しかし、日本海側の場合、冬は天候が悪い日が多く、特に雪に覆われてしまう地域では、
発電量が極端に減ってしまうことが想定されます。

もちろん、豪雪地域であっても、太陽光パネルの表面はつるつるしている上に、傾斜があるので、
雪はパネルの上には積もりにくくなっているため、常に雪の中にあるわけではありません。

雪が降っていても、パネルの上に雪が積もっていなければ、わずかな光で、
ほんのわずかながら発電することはありますが、通常の10パーセント程度でしょう。

しかし、パネルの上に雪が積もってしまっては、完全に光が届かなくなるので、
太陽光発電は機能しなくなります。

しかし、日本海側だろうと太平洋側だろうと、気温が低いことは、
発電効率の上昇を意味しますので、発電効率自体は上昇することになります。

大切なことは年間を通してどうか

以上のことから、いずれにしても冬季は太陽光発電の発電量は低下しますが、
まったく0になるわけではなく、減るくらいと考えておけばよいと思います。

そして、何よりも大切なことは、年間を通して、もっと言えば、太陽光発電を導入してから、
最終的に撤去するまでの数十年間にどれだけ発電するかということです。

つまり、長い年月の中のごく限られた一部の時間に焦点を当てるのではなく、
全期間の発電量がどうなのかということを見て、太陽光発電の是非を検討していただくことをおススメします。

例えば、年間100発電するうちの季節ごとの発電量が、仮に春30、夏35、秋20、冬15だとしても、
一年のうち冬しかないなんてことはないわけなので、余り冬の発電量に捉われないことをおススメします。


太陽光発電は冬発電量が減るのは本当か?関連ページ

定格出力・公称最大出力と発電量の差はなぜ生まれるか?
太陽光発電は、各パネルごとにJIS規定で定められた標準試験条件の元で得られる最大出力があります。これが定格出力、公称最大出力と呼ばれます。実際には、太陽光発電は公称最大出力の75%程度の発電量になります。それはなぜでしょうか?
太陽光発電と温度・気温の関係|夏の暑い時発電効率は低下します
太陽光発電は、夏場などの温度が高い時期には、発電効率が低下する特徴を持っています。太陽光発電と気温、温度はどういった関係があるのか、高温対策はどんなものがあるのか、解説しました。
太陽光発電にとって重要となるメンテナンス
太陽光発電は、一昔前にはメンテナンス不要といわれた時代がありましたが、今では、より多く発電量を得るために、メンテナンスは重要とまったく逆のことが一般常識になっています。
太陽光発電の新しい設置場所|設置できないは勘違いに?
太陽光発電は、思いもよらなかったような新しい設置場所が増えています。私の住んでいる島の旧隠岐空港跡地やゴミ処理場、水面など可能性は無限です。もしかしたら、きっと無理だろうと考えていたあなたの土地や屋根にも太陽光パネルが設置できるかもしれません。
太陽光発電はパネルが汚れて発電効率が低下するのは本当か?
太陽光発電は、屋外に設置する設備です。風雨にさらされますので、粉塵や鳥の糞など、汚れるリスクを負っています。通常は雨で汚れが流されますが、年月を経ることで落としきれない汚れがたまり、発電効率は低下します。
太陽光発電を後付けするメリットやデメリットは何があるか?
太陽光発電をすでに建っている家に設置する場合、どんなデメリットがあるでしょうか?今住んでいる家に設置を検討している方や、これから家を建てられる方で、新築時に併せて設置するか、後付けするか迷っている方に解説しています。
新築時と後付けで既存住宅に設置するのとではどちらがお得か?
太陽光発電は、新築時に導入したほうがよいでしょうか?後付けで既存住宅に導入したほうがよいでしょうか?解説しました。
太陽光発電にとって最適な設置方向・方角や角度は?
太陽光発電を設置する場合にもっとも適した設置方向・方角や角度は、どうなっているのでしょうか?詳しく解説しました。
最適なパネル設置角度の求め方
太陽光電池を設置する際に、重要になる項目のひとつに設置角度があります。優良販売店であれば、このあたりはきちんと設計してくれますが、しっかりした業者でないとテキトーに決めてしまうこともあります。ここでは、太陽光発電を設置する際のもっとも適したパネルの設置角度の求め方を紹介したいと思います。
太陽光発電の設置基準|国の指定機関が推奨する目安や条件
太陽光発電は、発電量を設置場所の環境に依存してしまうという特性があることから、どんな場所にも適しているわけではないといわれています。ここでは、国の指定機関である財団法人が推奨する太陽光発電の設置基準、目安、条件について解説します。
太陽光発電は雪国でも採算が取れるくらいメリットがあるか?
太陽光発電は、東北地方の日本海側をはじめとした雪国でも、採算がとれるくらい発電量を確保することができるのでしょうか?本当にメリットはあるのでしょうか?分析しました。
太陽光発電の導入を検討するに当たって天候不順が不安なあなたへ
太陽光発電を導入したはよいものの、天気が悪い日が続いたらどうしよう・・・。天候不順は、太陽光発電を検討する際に不安に思うことでしょう。ここでは、天候不順が与える影響と正しい考え方について解説します。
太陽光発電は、雨や曇りの日にはどれだけ発電量が低下するのか
太陽光発電は、雨や曇りの日には、どれくらい発電するのでしょうか?発電量は確実に低下しますが、0になるということはありません。詳しく解説しました。
太陽光発電を庭に設置することのメリットやデメリット
太陽光発電を庭に設置しようとする方も多くなっているようです。屋根だけだと面積が狭く容量を多く導入できないため庭にも設置しようという方や、全体で10kW以上にして産業用にしたいというニーズまでさまざまです。
太陽光発電に適した屋根の形状とは?
住宅用太陽光発電を導入する際に、パネルの設置場所はほとんどが家の屋根になります。新築の場合で最初から太陽光発電を導入することが決まっている場合は、条件が合うような屋根を作ってしまえばよいですが、既存の住宅ではそうはいかないでしょう。ここではどのような屋根が適しているのかを解説しました。
一般的な屋根4タイプと設置費用
ここでは、一般的な屋根の4種類の屋根タイプの紹介とそれぞれ設置費用がどうなるのかを検証したいと思います。特に新築で太陽光発電を設置したい方にとって有益な情報となるはずです。