太陽光発電に適しているのは片流れ屋根
住宅用太陽光発電を導入する場合に、パネルを設置する場所は主に屋根上になります。
日本の家の屋根はさまざまな形状をしており、独特の景観を形成しています。
太陽光発電の設置には方角や角度との組み合わせにもよりますが、屋根の形状によって、適・不適があります。
ここでは、日本の家屋に見られるさまざまな屋根の形状による太陽光発電の設置方について解説します。
それぞれの屋根に特徴がありますが、太陽光発電にとってよりよい形状というのは限られてきて、
完全に優劣がわかれてしまいますが、方向や角度などによって発電量は左右されますので、
屋根の形状が悪いからといって、決して悲観することなくしっかりとシミュレーションして確かめることが大切です。
屋根材と太陽電池パネルが一体化した屋根一体型の二通りのパターンがあります。
屋根置き型のほうが、屋根一体型のものより発電効率はよく、
また設置費用も安価に済むため、現状は基本的に屋根置き型のほうがおススメです。
もちろん、新築の場合は屋根材一体型のほうが異物感がなくて、きれいに見えますので、
景観を大切に考える方は、屋根一体型を選ばれるのも一つでしょう。
また、太陽光発電のメリットの中に断熱効果があるのですが、これは屋根一体型よりも、
屋根置き型のほうが効果が高くなります。
→太陽光発電のメリット:遮熱効果で冷暖房費を節減できる参照ください。
なぜなら、太陽光パネルと屋根の間に若干ですがスペースが生まれて、熱を遮断するからです。
以上のことから基本的には屋根置き形を考えるようにすたほうがベターでしょう。
右上から左に順番に、入母屋(いりもや)寄棟屋根(よせむねやね)切妻屋根(きりづまやね)方型屋根(ほうぎょうやね)片流れ屋根(かたながれやね)陸屋根(りくやね)
上図のさまざまな屋根の形を示した図の中で、日本の家で多く採用されているのが、
4方向に流れた「寄棟屋根」という形状です。
「寄棟屋根」はもっとも広い面が南に向いていればよいですが、立地条件によって異なります。
できるだけ多くの発電量を得るためには、南向きの屋根だけでなく両側の屋根にも太陽光パネルを設置したほうがよいですが、
南向きにくらべると、東西方向の発電力は落ちます。
しかし、四つの面がきれいに東西南北を正しく向いていることはなく、南向きと北向きがそれぞれ東西に少しずつ傾いています。
いずれにせよ、四方に屋根の斜面が流れていることから、いずれか一面は適した方向を向いていて、
いずれか二面は、まあまあの方向を向いていて、いずれか一面は方向が適していないということになります。
「切妻屋根」は、大きく二手に流れが分かれる屋根で、そのうちどちらかが南向きであると理想的です。
もちろん、東西に流れていても問題ないですが、発電量効率は落ちることになりますが、その場合は、
東西両面にパネルを設置することができるので、南北に流れている場合より全体としての発電量は多くなるでしょう。
太陽の光を一番多く受けやすい形状になっているベストの屋根が「片流れ屋根」です。
特に新築の場合は、これから向きや屋根の形状も決められることから、太陽光発電を導入するのであれば、
南向きに片流れ屋根を設置して、角度を最適化すると最大の効果を得られます。
屋根が真南を向いていればモジュールを載せるスペースを最大限確保できるので、高出力が期待できるわけです。
「方形屋根」は、正方形の間取りをした屋根で、寄棟屋根のの一種ですが、パネルを載せる面積が限られてしまいます。
また、屋根の面が三角形をしているので、四角いパネルを設置する場合、どうしてもデッドスペースがでるか、
メーカーによってはさまざまな形状のパネルを組み合わせられますが、全体として最適とはいえないでしょう。
当然、一面の面積は小さくなるので、基本的には三方向にパネルを載せることが求められるでしょう。
「入母屋」は、上のほうがが切妻になっており、下のほうは寄棟のように4方向に流れて、やや複雑な格好をしています。
入母屋屋根は、その形というよりも瓦の材質が問題になることか多くあります。
入母屋屋根に限らず瓦は何百種類ものタイプが流通し、設置が難しいケースもままあります。
どうしても瓦の上に架台を設置して、パネルを設置することになるため、屋根に穴を開けることが必要になるためと、
万が一瓦を破損してしまった際に、予備の瓦を段取りすることが必要になるためです。
しかし、場合によってはすでに同じ瓦が流通していないこともあるため、
一枚破損しただけで、瓦全体を交換しなくてはいけなくなるケースが発生する恐れが出てしまうのです。
「陸屋根」は屋上のある家で、鉄筋コンクリートや鉄骨系住宅によくある屋根で、屋根がフラットになっているのが特徴です。
太陽は真夏でも真上を通ることがないため、陸屋根にパネルを設置する場合、傾斜をつけることが必要になります。
→太陽光発電にとって最適な設置方向・方角や角度は?参照ください。
そのため、架台を頑丈に作りこむ必要が出てくるため、初期費用が膨らむことが多くあります。
日本の家の屋根はさまざまな形状をしており、独特の景観を形成しています。
太陽光発電の設置には方角や角度との組み合わせにもよりますが、屋根の形状によって、適・不適があります。
ここでは、日本の家屋に見られるさまざまな屋根の形状による太陽光発電の設置方について解説します。
それぞれの屋根に特徴がありますが、太陽光発電にとってよりよい形状というのは限られてきて、
完全に優劣がわかれてしまいますが、方向や角度などによって発電量は左右されますので、
屋根の形状が悪いからといって、決して悲観することなくしっかりとシミュレーションして確かめることが大切です。
屋根置き型と屋根一体型どちらがよいか?
太陽電池モジュールは、屋根の上に設置する屋根置き型と、屋根材と太陽電池パネルが一体化した屋根一体型の二通りのパターンがあります。
屋根置き型のほうが、屋根一体型のものより発電効率はよく、
また設置費用も安価に済むため、現状は基本的に屋根置き型のほうがおススメです。
もちろん、新築の場合は屋根材一体型のほうが異物感がなくて、きれいに見えますので、
景観を大切に考える方は、屋根一体型を選ばれるのも一つでしょう。
また、太陽光発電のメリットの中に断熱効果があるのですが、これは屋根一体型よりも、
屋根置き型のほうが効果が高くなります。
→太陽光発電のメリット:遮熱効果で冷暖房費を節減できる参照ください。
なぜなら、太陽光パネルと屋根の間に若干ですがスペースが生まれて、熱を遮断するからです。
以上のことから基本的には屋根置き形を考えるようにすたほうがベターでしょう。
日本家屋のさまざまな屋根と太陽光発電
右上から左に順番に、入母屋(いりもや)寄棟屋根(よせむねやね)切妻屋根(きりづまやね)方型屋根(ほうぎょうやね)片流れ屋根(かたながれやね)陸屋根(りくやね)
上図のさまざまな屋根の形を示した図の中で、日本の家で多く採用されているのが、
4方向に流れた「寄棟屋根」という形状です。
「寄棟屋根」はもっとも広い面が南に向いていればよいですが、立地条件によって異なります。
できるだけ多くの発電量を得るためには、南向きの屋根だけでなく両側の屋根にも太陽光パネルを設置したほうがよいですが、
南向きにくらべると、東西方向の発電力は落ちます。
しかし、四つの面がきれいに東西南北を正しく向いていることはなく、南向きと北向きがそれぞれ東西に少しずつ傾いています。
いずれにせよ、四方に屋根の斜面が流れていることから、いずれか一面は適した方向を向いていて、
いずれか二面は、まあまあの方向を向いていて、いずれか一面は方向が適していないということになります。
「切妻屋根」は、大きく二手に流れが分かれる屋根で、そのうちどちらかが南向きであると理想的です。
もちろん、東西に流れていても問題ないですが、発電量効率は落ちることになりますが、その場合は、
東西両面にパネルを設置することができるので、南北に流れている場合より全体としての発電量は多くなるでしょう。
太陽の光を一番多く受けやすい形状になっているベストの屋根が「片流れ屋根」です。
特に新築の場合は、これから向きや屋根の形状も決められることから、太陽光発電を導入するのであれば、
南向きに片流れ屋根を設置して、角度を最適化すると最大の効果を得られます。
屋根が真南を向いていればモジュールを載せるスペースを最大限確保できるので、高出力が期待できるわけです。
「方形屋根」は、正方形の間取りをした屋根で、寄棟屋根のの一種ですが、パネルを載せる面積が限られてしまいます。
また、屋根の面が三角形をしているので、四角いパネルを設置する場合、どうしてもデッドスペースがでるか、
メーカーによってはさまざまな形状のパネルを組み合わせられますが、全体として最適とはいえないでしょう。
当然、一面の面積は小さくなるので、基本的には三方向にパネルを載せることが求められるでしょう。
「入母屋」は、上のほうがが切妻になっており、下のほうは寄棟のように4方向に流れて、やや複雑な格好をしています。
入母屋屋根は、その形というよりも瓦の材質が問題になることか多くあります。
入母屋屋根に限らず瓦は何百種類ものタイプが流通し、設置が難しいケースもままあります。
どうしても瓦の上に架台を設置して、パネルを設置することになるため、屋根に穴を開けることが必要になるためと、
万が一瓦を破損してしまった際に、予備の瓦を段取りすることが必要になるためです。
しかし、場合によってはすでに同じ瓦が流通していないこともあるため、
一枚破損しただけで、瓦全体を交換しなくてはいけなくなるケースが発生する恐れが出てしまうのです。
「陸屋根」は屋上のある家で、鉄筋コンクリートや鉄骨系住宅によくある屋根で、屋根がフラットになっているのが特徴です。
太陽は真夏でも真上を通ることがないため、陸屋根にパネルを設置する場合、傾斜をつけることが必要になります。
→太陽光発電にとって最適な設置方向・方角や角度は?参照ください。
そのため、架台を頑丈に作りこむ必要が出てくるため、初期費用が膨らむことが多くあります。
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