太陽光発電のいろは「みちしるべ」
MENU

太陽光発電にとってメンテナンスは重要です

陽光発電はメンテナンスフリーです。
一度設置してしまえば、太陽光が照射される限り、半永久的に発電し続けます。
なぜなら、太陽光パネルは劣化しないし、表面が汚れても雨が自動的に洗浄してくれるからです。

一昔前までは、このようにメンテナンスフリーということを一つのメリットとして、
太陽光発電は販売されていましたが、今ではメンテナンスフリーでないことは常識となっています。

太陽光発電は、メンテナンスをすることで、より多くの発電量を確保することができ、
費用対効果を高めていくことができ、さらに長期にわたって維持することができるようになります。

メンテナンスフリーなんてどこから沸いて出てきたか?
太陽光発電が太陽光を受けて発電する仕組みは非常にシンプルです。
太陽電池の仕組みはどうなっている?参照ください。

太陽電池セルを構成するシリコンの性質を利用するもので、シリコンは劣化しにくいため、
実際に20年でも30年でも耐久するのは間違いありません。

しかし、太陽光発電システム自体は、太陽電池セルをつなげてパネルを作り、パネルをつないでアレイとして、
さらにパワーコンディショナーというコンピューターにつながり、家庭内や電力会社の電力網につながります。

パネルは屋根に架台を使って設置されるのですが、架台は金属で出来ていますし、
電線も金属で出来ています。

パネルの表面は、ガラスで覆われており、屋外に露出していて、風雨にさらされ、
虫や鳥たちが周辺をうろつき、パネルの上で死んだり、排泄したりします。

パワーコンディショナーは機械なので、故障することもありますし、
太陽光パネルに鳥の糞が付着するとわずかな面積に汚れですが発電量の低下は大きくなります。

こんな状況の中で、太陽光発電はメンテナンスフリーだなんて、とんでもない話ではないでしょうか。

太陽光発電が故障する確率

実は、太陽光発電システムは、設置後10年間に故障する確率が30%くらいもあります。
太陽光発電の故障
→2010年7月23日にNPO法人太陽光発電所ネットワークが発表した内容によります。
http://www.greenenergy.jp/pdf/no_maintenance_free.pdf参照ください。
このレポートによると、太陽光発電システムの故障率は実調査で30%。
主にパワーコンディショナーの故障が多く、パネル自体にも故障が見られる。
パネル故障の原因は、工事不良や経年劣化によるものということです。
ここで問題に挙げられている経年劣化は、販売店が経年とともに発電量が低下することを
説明していなかったことをあげています。

これらのことから、予期せぬトラブルは仕方ないですが、
メンテナンスすることで防げることは防いでいったほうがよいと思われます。

基本的に設置後10年はメーカーの保証内なので、無償で修理・交換してもらえるので、
費用的な部分は心配することはありませんが、故障したらできるだけ早急に発見し対処することが望まれます。

なぜなら、故障している期間に太陽光が照射されても、発電しないか発電量が少ないのであれば、
機会損失は、故障している期間が長ければ長いほど、大きくなってしまうからです。

太陽光発電の故障で注意すべき点

このようにさまざまな故障の可能性を持つ太陽光発電ですが、
特に次の点については、注意することをおススメします。

なお、故障に対してきちんとした対処をするためには、導入時にあらかじめ防げるものと、
導入後のメンテナンスで防げるもの、そして防げないものの3つの種類があります。

それぞれの状況に合わせて対処していきましょう。

太陽光発電の故障の3つのパターン
  1. 導入時に対処することで防げるもの
  2. 導入後のメンテナンスで防げるもの
  3. どうしても未然には防げないもの

【導入時に検証すべき点】
  • 金属が腐食することに対する対策
  • →特に盲点なのが架台の腐食です。
  • 経年劣化を見越したシミュレーション・収益計画
  • 定期メンテナンスのスケジューリング
  • 発電量のモニタリングの仕組み
  • 工事内容の確認
  • よきできる自然災害への対策

【設置後のメンテナンスで対処する点】
  • 定期的なパネルの点検
  • 発電量のモニタリング
  • パワーコンディショナーの状態
  • 接続箱の点検

【防ぐことはできないもの】
  • 予期せぬ故障
  • 予期せぬ自然災害
  • 予期せぬその他のトラブル

太陽光発電で必要となるメンテナンス
以上のように、太陽光発電を導入すると故障に遭遇する可能性は高いので、
故障してもすぐに対応してもらえるよう、そもそもできるだけ故障しなくて済む工事をしてもらえるよう、
販売店選びをしていくことがまず大切になります。
高確率で優良な太陽光発電の販売店を見つける方法

また、設置後も自分でできるメンテナンスの一つとして、
発電量の監視をきちんと実施しておくとよいでしょう。

万が一異常を察知したときには、すぐに販売店に連絡をして、
早急に対応してもらうようにしましょう。

太陽光パネルは高所に設置してあるので、絶対に自分で対応してはいけません。

きちんと安全管理のできる信頼できる販売店に依頼しましょう。

最終的に、故障がないことが太陽光発電の費用対効果向上させますし、
故障した際にできるだけ早急に対応することは収益を増大化します。

ぜひ、上記のことを念頭に検討して頂けたら幸いです。
→併せて太陽光発電のデメリット4:メンテナンスが不可欠を読まれると理解が深まるでしょう。


太陽光発電にとって重要となるメンテナンス関連ページ

定格出力・公称最大出力と発電量の差はなぜ生まれるか?
太陽光発電は、各パネルごとにJIS規定で定められた標準試験条件の元で得られる最大出力があります。これが定格出力、公称最大出力と呼ばれます。実際には、太陽光発電は公称最大出力の75%程度の発電量になります。それはなぜでしょうか?
太陽光発電と温度・気温の関係|夏の暑い時発電効率は低下します
太陽光発電は、夏場などの温度が高い時期には、発電効率が低下する特徴を持っています。太陽光発電と気温、温度はどういった関係があるのか、高温対策はどんなものがあるのか、解説しました。
太陽光発電の新しい設置場所|設置できないは勘違いに?
太陽光発電は、思いもよらなかったような新しい設置場所が増えています。私の住んでいる島の旧隠岐空港跡地やゴミ処理場、水面など可能性は無限です。もしかしたら、きっと無理だろうと考えていたあなたの土地や屋根にも太陽光パネルが設置できるかもしれません。
太陽光発電はパネルが汚れて発電効率が低下するのは本当か?
太陽光発電は、屋外に設置する設備です。風雨にさらされますので、粉塵や鳥の糞など、汚れるリスクを負っています。通常は雨で汚れが流されますが、年月を経ることで落としきれない汚れがたまり、発電効率は低下します。
太陽光発電を後付けするメリットやデメリットは何があるか?
太陽光発電をすでに建っている家に設置する場合、どんなデメリットがあるでしょうか?今住んでいる家に設置を検討している方や、これから家を建てられる方で、新築時に併せて設置するか、後付けするか迷っている方に解説しています。
新築時と後付けで既存住宅に設置するのとではどちらがお得か?
太陽光発電は、新築時に導入したほうがよいでしょうか?後付けで既存住宅に導入したほうがよいでしょうか?解説しました。
太陽光発電は冬発電量が減るのは本当か?
太陽光発電は、冬季の発電量が減ることが知られていますが本当でしょうか?原因と対策をまとめました。
太陽光発電にとって最適な設置方向・方角や角度は?
太陽光発電を設置する場合にもっとも適した設置方向・方角や角度は、どうなっているのでしょうか?詳しく解説しました。
最適なパネル設置角度の求め方
太陽光電池を設置する際に、重要になる項目のひとつに設置角度があります。優良販売店であれば、このあたりはきちんと設計してくれますが、しっかりした業者でないとテキトーに決めてしまうこともあります。ここでは、太陽光発電を設置する際のもっとも適したパネルの設置角度の求め方を紹介したいと思います。
太陽光発電の設置基準|国の指定機関が推奨する目安や条件
太陽光発電は、発電量を設置場所の環境に依存してしまうという特性があることから、どんな場所にも適しているわけではないといわれています。ここでは、国の指定機関である財団法人が推奨する太陽光発電の設置基準、目安、条件について解説します。
太陽光発電は雪国でも採算が取れるくらいメリットがあるか?
太陽光発電は、東北地方の日本海側をはじめとした雪国でも、採算がとれるくらい発電量を確保することができるのでしょうか?本当にメリットはあるのでしょうか?分析しました。
太陽光発電の導入を検討するに当たって天候不順が不安なあなたへ
太陽光発電を導入したはよいものの、天気が悪い日が続いたらどうしよう・・・。天候不順は、太陽光発電を検討する際に不安に思うことでしょう。ここでは、天候不順が与える影響と正しい考え方について解説します。
太陽光発電は、雨や曇りの日にはどれだけ発電量が低下するのか
太陽光発電は、雨や曇りの日には、どれくらい発電するのでしょうか?発電量は確実に低下しますが、0になるということはありません。詳しく解説しました。
太陽光発電を庭に設置することのメリットやデメリット
太陽光発電を庭に設置しようとする方も多くなっているようです。屋根だけだと面積が狭く容量を多く導入できないため庭にも設置しようという方や、全体で10kW以上にして産業用にしたいというニーズまでさまざまです。
太陽光発電に適した屋根の形状とは?
住宅用太陽光発電を導入する際に、パネルの設置場所はほとんどが家の屋根になります。新築の場合で最初から太陽光発電を導入することが決まっている場合は、条件が合うような屋根を作ってしまえばよいですが、既存の住宅ではそうはいかないでしょう。ここではどのような屋根が適しているのかを解説しました。
一般的な屋根4タイプと設置費用
ここでは、一般的な屋根の4種類の屋根タイプの紹介とそれぞれ設置費用がどうなるのかを検証したいと思います。特に新築で太陽光発電を設置したい方にとって有益な情報となるはずです。