太陽光発電のいろは「みちしるべ」
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太陽が顔を出さない雨や曇りの日は・・・

雨や曇りの日イメージ
陽光発電は、太陽光が照射されることで発電する仕組みです。

夜はまったく発電しませんし、雨や曇りの日には、発電量は当然低下することになります。

ただし、雨でも曇りでも、外は夜に比べて明るいことからわかるように、
雲にさえぎられて太陽光が照射されないように見えても、実は微量ながら太陽光は地表に届いているのです。

だから、日中は朝よりは気温が上がるのです。

そして、地表に降り注ぐ太陽光の量や強さは、
空に浮かぶ雲の厚さや、降り注ぐ雨や雪などの量に反比例することになります。

少し前の太陽光発電は、雨や曇りの日はほとどんど発電しなかったようですが、
現状は、発電量は少し多くなっており、晴天時の1/5~1/20程度発電するといわれています。
(度合いは、天候状況やパネルによって変わります。)

夜間でも微量ながら発電する月光発電

現在の太陽光発電は、ものすごく発電効率がよくなっていて、微量の光でも発電するようになっています。

とはいっても、もちろんまだまだ開発が必要なレベルではあるのですが、
どれくらい性能がよくなっているかを表す話があります。

それは、実は夜間も月光によって太陽光パネルは微量の電気を発電しているというのです。

月光も太陽光の月による反射なので、あながち嘘ではないですよね。

太陽光発電ならぬ、月光発電です。

実は、月光発電は過去人気番組「所さんの目がテン!」で実験したことがあったとのことです。

夜間単三乾電池一本で動くオルゴールを太陽光パネルにつないだところ、見事音が出たとのことです。

知識の宝庫!目がテン!ライブラリーを参照ください。

なんと、0.8V、1Aの電気を発電したということです。

これは、2009年の実験ですでに5年経過しているので、今はもっと多く発電することでしょう。

ただ、夜間電気が発電しているのに、発電したように見えないのは、
発電量が少なすぎてパワーコンディショナーが稼動しないからです。

パワーコンディショナーは、製品によって起動電圧というのが定められています。

一定以上の電圧(メーカーによって違いますが、60~70V程度)にならないと稼動しないのです。

そのため、夜間の微量の発電量では、パワーコンディショナーが稼動しないため、電力を使用できない、
つまり、発電していないのと同じ扱いになってしまうということになります。

雨でも曇りでも発電する

以上のことから、太陽光発電は雨でも曇りでも利用できるくらいは発電します。

しかし、晴天時に比べると発電量は最大で5%くらいまで下がるので、
間違いなく発電量は大きく低下することになります。

その心理を利用して、元世界シェアNo.1をとった元ドイツの太陽光発電メーカーQセルズは、
雨に強い太陽光発電として、売り出しているわけです。
※Qセルズは2012年に経営破綻して、現在は韓国ハンファグループの参加となって再建中です。

Qセルズの発電量は、曇りや雨のとき、日照量が1/5になっても、交渉最大出力の97~98%確保するというのです。

低照度のときの発電量では、世界トップレベルであるとのことです。

雨や曇りに強いQセルズ
QセルズHPより引用

以上のことから、雨や曇りだからといって、太陽光発電は発電しなくなるとは考える必要がないといえるでしょう。

ただし、大切なことは、雨や曇りの日に発電するかどうかというよりは、
年間の発電量はどうなのかということ、もっと言えば、太陽光発電を運用している全期間での
発電量はどうなのかということになると思います。

なぜなら、太陽光発電は、初期費用を出して設置して、長期間かけて費用を回収し利益を積み上げる、
非常に安定した、長期的な投資だからです。
太陽光発電の導入を検討するに当たって天候不順が不安なあなたへ参照ください。

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