太陽光発電のいろは「みちしるべ」
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太陽光発電パネルの汚れは定期的に除去して吉

陽光発電は、屋外に設置する設備です。

風雨にさらされますし、屋根の上に設置してあるので、自分で清掃することもできません。
(※非常に危険ですので、決して自分で洗浄しないでください。)

粉塵や埃、花粉や黄砂、鳥の糞など、汚れるリスクはたくさんあります。

もちろん、パネルの表面はつるつるしているので、汚れにくいですし、
多少の汚れであれば、傾斜を付けて設置してあるので、雨が流してくれます。

なので、設置して1~2年は、発電効率が落ちるなど、
汚れの影響を気づくことはないと思いますが、年数が経過すると発電効率が低下します。

そういう観点から、定期メンテナンスの際に、パネル表面の清掃をお願いするとよいでしょう。
太陽光発電にとって重要となるメンテナンスも併せてご覧ください。

もちろん地域や季節、時期などによっても汚れ具合は違ってくるでしょうが、
例えば西日本などでしたら黄砂の影響は大いにあるでしょうし、花粉もかなり影響するでしょう。

これらのものは、すべて基本的には雨が洗い流してくれますが、
一番厄介な汚れは鳥の糞などでしょう。

太陽光パネルはつるつるしているので、鳥がパネルの上に立つことはできません。

そういう背景から、パネルの上で糞をすることはあまりないと思いますが、
それでも飛んでいる鳥が糞を落とすことはあります。

糞が付着してすぐに雨が降れば洗い落とされるのですが、
からからに乾いてしまってからだと、糞が固まってしまい中々落ちないことになります。

そういう背景から、しっかりと定期洗浄することが大切です。

どれくらい発電効率に影響するのか

あるメーカーの説明によると、太陽光発電パネルは汚れによって、年間1%~2%くらい、
発電効率が下がるといわれています。

たかが、1%と考えて見くびってはいけません。

毎年1%発電効率が低下するということは、10年、20年ではものすごい数になるからです。

【毎年1%発電効率が低下する場合】
新品で設置した時点の発電効率を100とすると、10年で低下する発電効率は・・・
100×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99=90.43まで落ちます。
つまり、おおよそ10%ほど発電量が落ちることになるのです。

さらに、20年ではどうなるかというと、
90.43×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99×0.99=81.79まで落ちます。
つまり、おおよそ20%も発電量が落ちることになるわけです。

太陽光発電からの恩恵を最大化するために、ぜひ定期洗浄をするようにしましょう。

※ただし、高圧洗浄機による洗浄は太陽光発電メーカーによって禁止されていたり、
控えるように注意喚起されていることが多いようです。
それは、ガラスとパネルのアルミ枠の隙間に水が浸入する可能性が高まるからというのが理由です。
販売店はそのあたりのことは認識していると思いますが、
くれぐれも自身で高圧洗浄機で洗浄するのはやめるようにしましょう。

注意!安易に水洗いしてはいけない

太陽光パネルが汚れによって、発電効率が低下するのであれば、
定期的に散水して、汚れを除去すればよいじゃないかと思う方もあると思います。

しかしこれは、逆効果になることがあります。

例えば、花粉の時期や黄砂の時期に、車のフロントガラスがうっすら黄色く汚れているときがあると思います。

その際に、水をかけてワイパーで除去した場合にどうなるかというと、
塗れたガラスに黄砂や花粉が強力に付着して余計に汚れてしまうということになってしまうのです。

結果、発電効率が低下することになるので、気をつけたほうがよいでしょう。

これは、実際に太陽光発電を設置した方が行った実験に基づいたものです。
http://ameblo.jp/mixturet/entry-10488370387.htmlを参考にさせて頂きました。

パネルをコーティングしすることもできる
どうしても汚れが気になる方は、より汚れにくくするためのコーティングをすることをおススメします。

床にワックスを塗るように、太陽光パネルに汚れ防止のコーティング材を塗るのです。

もちろん、床用のものなど他の用途のものを塗るのではなく、
太陽光発電専門のコーティング材を塗ればよいのです。

太陽光発電の販売業者であれば、情報を持っているので聞いてみるとよいでしょう。

太陽光パネルは光を浴びて電力を発電する仕組みなので、
素人判断でコーティング材を選ぶと、思いがけない影響を受けて、
発電効率を低下させることになりかねませんので、注意が必要です。

必ず、太陽光発電販売業者と相談しながら実施するようにしてください。

※太陽光発電の販売業者については、
高確率で優良な太陽光発電の販売店を見つける方法をご覧ください。


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