太陽光発電のいろは「みちしるべ」
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太陽光発電の見積もり、シミュレーションはこう読み解く!

見積り、シミュレーションの見方
陽光発電の設置を検討する際に、必ず取得するのが見積もりとシミュレーションです。

※もちろん、実際に導入する際には、現地調査をして正確なデータを取得することが必要ですが、
検討段階では、簡易見積もり(現地調査をしない状態で見積もりシミュレーションすること)でも十分です。
弊社では簡易シミュレーションを取得することが可能です。
※逆に、簡易見積もりやシミュレーションなしに、あなたが太陽光発電を導入して得するかどうか、
ということを知ることはできません。なぜなら、太陽光発電で得するかどうかは、設置場所の条件にかかっているからです。
→太陽光発電で得する設置場所の条件とは?をご参照ください。

ここでは、そんな見積もりとシミュレーションをどう見て、どう判断するかを解説したいと思います。

併せて、太陽光発電で費用対効果を最大化する方法に準拠して、
実際に得られた見積もり価格、シミュレーションの結果から、どう公式に適応するかを解説します。
年間想定発電利益 ÷ 初期費用 = 費用対効果
※年間想定発電利益は、次の式で表すことができます。
年間想定発電量×自家使用割合×使用電力単価+年間想定発電量×売電割合×売電価格
※産業用太陽光発電の場合は、年間想定発電量×売電価格+消費税

太陽光発電の見積書の見方

以下は、実際に発行された太陽光発電の見積書です。
※見積書は、業者によって記載内容は異なりますし、設置するメーカーによっても異なります。
そのため、ひとつの例としてみて頂けたらと思いますが、基本的な要素は同じです。
太陽光発電の見積書例
この見積もりをご覧頂くと端的に言うと次のことが書かれています。

パナソニック製太陽光発電VBHN233SJ0124枚とパワーコンディショナーVBPC255A3を中心に構成される
太陽光発電システム5.592kWを設置して、合計2,173,700円かかります、ということです。
(VBHN233SJ01はHIT240というハイブリッド型のパネルです。)

1kWあたりの単価は、388,716円ということになります。

ただし、この場合販売店の標準サービスで施工保証が20年ついています。

さらに詳細に見ていくと、次のことが書かれていることがわかります。

設置する機材は次のとおりで、各価格があり、さらに工事費がいくらで値引きがいくらとなっています。

【各機材】
(機器A)
太陽光発電モジュールVBHN233SJ01 24枚 3,654,000円 
パワーコンディショナーVBPC255A3 1台 420,000円
接続箱 1台 28,875円
ケーブル 4本 40,320円

架台 1式 169,533円

(機器B)
カラーモニター VBPM350C 1台 60,900円
送信ユニット VBPM350 1台 36,750円
点検口新設費 1式 18,900円 ←点検口があるお宅では不要

【設置工事費】
PV設置工事(太陽光パネル設置工事) 199,500円
PVシステム電気工事(太陽光発電全体の電気工事) 136,500円
売電用メーター 21,000円←電力会社負担の場合もある
電力販売申請費 15,750円←全量買取制度申請費用
系統連系     21,000円←売電するために電力会社への対応費用
機器設定料    15,750円←太陽光発電機器の初期設定r費用

【特別値引き】
▲2,665,078円
※上の数字を一気にまとめてここで値引きするため、上記内訳がどうかは関係なくなります。
つまり、合計金額の1kWあたりの価格で判断するしかないということができるわけです。

【保証内容】
メーカー保証10年、自然災害補償10年、施工保証20年、雨漏り保証20年
無料点検1.5.10.15年 設置後24時間365日のカスタマーセンターによるサポート

【この見積もりの見るべきポイントまとめ】
  • パナソニックHIT240を5.592kW載せて、2,173,700円であること
  • 1kWあたりの価格が、388,716円ということ
  • この家だからかかる個別費用が、点検口新設18,900円ということ
  • 標準のメーカー保証のほかに施工保証と無料点検、雨漏り保証とカスタマーサービスがついていること

太陽光発電のシミュレーションの見方

下の図は、上記見積りと一緒に発行された簡易版のシミュレーションです。
太陽光発電のシミュレーション例
※シミュレーションは、業者によって記載内容は異なりますし、設置するメーカーによっても異なります。

このシミュレーションからは、各月に大体どれくらい発電量が見込まれるかが書いていて、
5,592kWhのパネルが、年間6,030kWh程度発電することが予想されるということです。

発電シミュレーションは、あくまでもシミュレーションであるため、現地調査をした結果、
異なるデータになることもありますし、実際に設置した場合はさらに違ってきます。

当然、その年によって日照量は異なりますので、平均的な状態でのデータとなりますので、
1年、2年ではデータが実際と異なりますが、10年で平均を出せば同じくらいになることが多いです。

ただし、最近の傾向としては、実際に設置した結果のほうが、
シミュレーションよりも多く発電するケースが目立ちます。

それは、販売時に提出したシミュレーションをできるだけ少ない発電量で見積もることで、
過大な発電量にならないよう、各メーカーが配慮していることが原因です。

費用対効果を明確にする公式への適用方法
上記の見積り、シミュレーションから、費用対効果を測る公式に当てはめてみたいと思います。
太陽光発電で費用対効果を最大化する方法を参照ください。


ここで必要になるのは、次のデータです。
上記から抜粋していきます。

初期費用:2,173,700円
年間想定発電量:6,030kWh
【仮定条件】
設置時期:2014年度設置
自家使用割合:平均値の30%
使用電気代:24円/kWh

次に、必要な数値を算出したいと思います。

【年間想定発電利益】
自家使用分節電利益:6,030kWh×30%×24円=43,416円
売電収益:6,030kWh×70%×37円=156,177
合計:199,593円ということになります。

199,593円÷2,173,700円=9.18%・・・これが費用対効果=投資利回りです。

当サイトとしては、できればこの費用対効果が10%を超えることを導入の目安としているので、
このような結果になった場合は、実際に現地調査の依頼をして、
さらに他の販売店からも複数社から見積りをもらうようにしましょう。

どのメーカーのどの製品がよいか|太陽光発電メーカー毎の特徴に詳しく書いていますが、
メーカーによって、発電量は大きく異なってきます。

以下のさまざまなメーカーの製品で見積りをとって、上記のような費用対効果を出してみてください。

あなたの設置場所にもっとも適した製品が見つかることでしょう。

  • 高発電効率だけれど、高温に弱い、単結晶モジュール(東芝やシャープ)
  • 発電効率も高くて、高温に強いけれど高額なパナソニックHIT
  • 実発電力No.1といわれる安価なソーラーフロンティア製CISパネル
  • 安価な単結晶モジュール(サンテックパワーなど中国製)

正直、どのパターンが最適化は、実際にシミュレーションしてみないことにはわかりません。

提供してくれるデータが正確であると信頼できる業者に頼んで、よりよいパネル探しをしてみましょう。

高確率で優良な太陽光発電の販売店を見つける方法も併せて参照ください。


弊社ではたった1分の入力時間で、現地調査をしないで見積りできる「簡易見積り」も対応しています。

詳しくは、太陽光,無料見積もりをご覧ください。

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